2015年07月18日

大阪都構想の住民投票の出口調査結果がヘン

 大阪都構想の住民投票の出口調査の結果だとして、年代別賛否の割合をメディアが発表しました。
 例えば、朝日の住民投票当日5月17日の記事「20・30代は6割賛成 都構想 朝日・ABC出口調査」から、抜粋すると次のようになります。
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
 年代別にみると、とくに賛成した人が多かったのは20代(61%)と30代(65%)。40代(59%)、50代(54%)、60代(52%)も賛成が過半数を占めた。一方、70歳以上は反対が61%で賛成を上回った。
--------------------------- 引用終了 ---------------------------

 これをもって、反対が賛成を上回ったのは70歳以上だけで、シルバーデモクラシーだと揶揄する声がありますが、何ともヘンです。
 普通に考えれば、20代から60代までが賛成多数で、70歳以上だけが反対多数で、全体が反対多数になるというのは、考え難いのです。


 大阪市が「特別区設置住民投票における年齢別投票行動調査の結果」を発表したので、これを基に検証してみたいと思います。

 大阪市の調査結果による年代別投票者数は次の通りです。
元データ 元サイト
01年代別投票者数.jpg

 これを見ただけでも、20代〜60代の合計が108万人、70代以上が32万人ですから、70代以上の賛成が61%ある程度で、賛否を引っくり返すなど現実的でないことが想像できてしまいます。
 でもまあ、ちゃんと試算してみましょう。

 大阪市の年代別投票者数に、朝日新聞出口調査の年代別賛成率を乗じた賛成・反対の票数の試算は次の通りになります。
02朝日出口調査を基にした賛成・反対の試算02.jpg
住民投票開票結果の元データ 元サイト

 試算を見ると、出口調査の結果が正しいなら、賛成が反対を10万票近く引き離して上回るはずですが、その試算結果は、実際の開票結果と大きく異なります。

 実際の開票結果と掛け離れた出口調査結果を元に、投票結果の解釈を作って、あれこれと決め付けてみても、(実際の開票結果と掛け離れているのですから)実際と乖離した主張でしかありません。
posted by 結 at 01:43| Comment(0) | その他 | 更新情報をチェックする

2015年05月18日

大阪都構想の住民投票の結果は「反対」でした

 2015年5月17日、大阪市民を対象に行われた大阪都構想の住民投票の結果は「反対」でした。

賛成 694,844票(49.6%)
反対 705,585票(50.4%)

・・・で、反対が10,741票上回りました。


 このブログは、大阪都構想についての記事を綴ってきましたので、橋下氏が語るように、大阪都構想がこれで終わりなら、完結となります。

 そして、大阪都構想がこれで終わりなら、橋下氏の今後の動向や、大阪維新の会、維新の会の動向、また大阪市政についても、今後、特に取り上げません。
(大阪府の財政が、「財政状況に関する中長期試算〔粗い試算〕27年2月版」(元サイト)通りに何とかなるのかは、気になるところだったりしますが)


 最後に、ひとつだけ。

 大阪都構想について、長期の混乱を招き、「よく分からない」と言われ続けながら、結局そのまま、住民投票に至ってしまった、主な原因に、この問題へのメディアの報道姿勢があったように思います。
 
 橋下維新が行う、歪曲した制度説明・現状認識や、極端な決め付けによる効果・コストを、メディアが無批判に(あるいは積極的に追認して)垂れ流した結果が、現状を招いたのではないかと。

 この点について、次の記事をご紹介しておきます。
橋下徹の圧力で凍りつく在阪テレビ局の「都構想」報道…あの怪物を作り出したのは誰だ!?」(LITERA 2015.05.15)

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posted by 結 at 08:07| Comment(0) | 結論 | 更新情報をチェックする

2015年05月01日

大阪都構想を、きちんと考えてみる

 住民投票に向けて、大阪都構想について、知ってほしいこと、考えてほしいことについて、まとめてみました。
 これが、わたしの精一杯。
 この小さな言葉が、ひとりでも多くの市民に届くことを祈ります。

--------------------------- 短めに読みたい人のために ---------------------------

制度説明:大阪都構想って、こういうこと

総論:大阪都構想のメリット・デメリットを見てみたら

--------------------------- しっかり読みたい人のために ---------------------------

制度説明:大阪都構想って、こういうこと

論点1:二重行政の無駄解消って、どれくらい?
論点2:広域行政一元化で、大阪が成長するの?
論点3:特別区になると、住民の意思が反映されるようになるの?
論点4:大阪市民だけが、市税を割いて余分に府財政を負担する
論点5:特別区の行政サービスは低下する
論点6:特別区のコスト試算は杜撰

総論:大阪都構想のメリット・デメリットを見てみたら


過去記事の整理:大阪都構想の議論のかけら
〇橋下氏街頭演説 こういう大阪都構想の説明はいけないと思う・再び(ミニ版)
〇大阪都構想の「事業配分に沿った財源配分」が、大阪市民に損だと思う3つの理由
〇協定書の大阪都構想が出来が悪いのは、こんな所
〇橋下氏の「2200億円は、大阪市域外には流れない。特別会計で管理する。都区協議会がチェックする」に矛盾と思うこと
〇特別区の区議数を、現在の大阪市議と同じ86人にしたのは妥当か?
〇大阪都構想を知るには、協定書を読めばいいのか?


他サイトのお勧め記事
〇連載企画「大阪都構想」を考える(吉富有治氏)

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posted by 結 at 02:57| Comment(0) | 概要 | 更新情報をチェックする