よく言われるのは、二重行政の解消ですが、大阪府と大阪市で行政の重複している部分を解消したとしても、(効果がないということはないとしても、)予算削減額など、量としての効果は、言葉の持つイメージほどには、大きくないように思っています。(なぜそう思うかは、また改めての話題にします。)
やっぱり一番大切な点は、大阪市と堺市の政令指定都市としての権限を解消して大阪府の集約し、大阪市の都市的財源と大阪市の行政資産(例えば、地下鉄や市バス)などを、大阪府知事の下で戦略的に活用できるようにすることなのだと思うのです。
でも、大阪府知事の下に権限を集約することは、手段であっても、目的ではないですよね。大阪府が、大阪市・堺市以外に布いてる広域行政を、大阪市・堺市へそのまま広げたとしても、それだけで、「元気な大阪」なんて、できませんよ。
橋下知事の下に集中させた権限を使って、どんな政策を実行するかが、肝心なのです。
でも、TVや新聞のニュースを見ている限りでは、具体的に何を実行しようとしているのか分かりません。
「大阪特区」は知っていますが、まさか、これだけ大規模な仕掛けで、この程度のことだけを目的にしているとは思えませんし、「大阪独立国構想」は言葉以上の具体的な内容は分かりません。
大阪市民としては、個々の具体的なことを見ていくとマイナスな点って、いっぱいあると思います。それでも、大阪都構想に期待があるのは、橋下知事が「元気な大阪」を実現して、大阪市民に対しても、マイナス面を吹き飛ばすくらいのプラスを作り出してくれるのじゃないかと思うからです。
でも、それを実現するための具体的な政策は、まだ提示されていないように思います。今は、マイナス面から目を背けて、白紙委任を求められているようにしか、受け取れないのです。
大阪維新の会の議員さんの「ワンオオサカ」のフレーズを聞くたびに、一年前に盛んに連呼された「政権交代」というフレーズに重なって聞こえるのは、わたしだけでしょうか。
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