大阪市と堺市は、一般の市と比べると規模が相当大きいので、政令指定市という府県の権限の一部も持つ特別な市となっている。
だから、大阪市を8つの市に、堺市を3つの市に分割して規模を小さくして、政令指定市ではない、普通の市にしてしまおう。そうすると、政令指定市として持っていた権限は持てなくなるので、それらは、大阪府の権限となって、大阪府下の広域行政は、大阪府が全部できるようになる。
報道などの説明では、「大阪市を8つの区に分割」と表現されるので、大阪市役所の替わりを大阪府庁がするようになる制度なのかと、思ってしまいますが、違います。
今の大阪市や堺市の区と、東京23区の「特別区」とは、全くの別物です。特別区は、区長を選挙で選び、区議会があって、区議会議員も選び、今の市条例の替わりに区で条例を定めます。市とどこが違うんだといったものなので、「大阪市を6つの市に分割する」といった方が分かり易いのです。
ですから、大阪市役所のやっていた仕事の多くは、大阪府庁ではなく、分割してできる新しい区(というか、市)がやります。
大阪府庁は、今までどおりの仕事をするだけです。今まで、「大阪市と堺市のエリアを除く」としていた業務では、この注釈を外してエリアを広げますが、やることは基本的に同じです。
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