大阪維新の会のHPの政策「大阪都構想について」で、大阪都構想について知りたいなら、タウンミーティングに行けということらしいので、10月25日の城東区民ホールでのタウンミーティングへ行ってきました。
そこであった話としては次のような内容です。(簡単なメモを取っただけなので、テープ起こしをしたような正確なものではありません。)
まず、城東区から立候補予定の新人2名の挨拶。
次に浅田府議から、次のような話がありました。
○大阪は現在、倒産や生活保護が増加し、いつ夕張市になるか分からない。以前は、大阪市民の所得は、東京とそれほど差は無かったが、最近までに70万円ほど所得が減っており、東京と大きく差をつけられている。その中でも、城東区は24区中20位になっている。
○民主党の政策は、結局借金でばら撒きをしているだけで、地方交付税制度を通じて、地方にも借金を負わせようとしている。大阪維新の会は、大阪のことを大阪で考える政党をつくるものだ。
○ワン大阪について説明すると、大阪市の市政改革として、大阪市は広域行政を府に廻して、基礎自治体業務、教育、福祉、介護などをやればいい。大阪市が広域行政に手を出した結果の失政が、WTCだ。
○大阪市民は、市民というより、区民の意識の方が強いと思う。区長、区役所の存在が、また、ややこしい。城東区役所というよりも、大阪市の城東区出張所だ。区長は役人で、権限も予算もない。
○大阪都構想は、全部、区でやりましょうということだ。大阪市の税収6000億円を8つに分けたら、500〜600億円になる。この500〜600億円の使いみちを鶴見・城東で決めたらいい。
○市役所では、関前市長の決めた改革の計画は、全然進んでいない。未だにバスの運転手が1300万円を貰っている。大阪市の職員数は、大阪市より人口の多い横浜市よりも16000人職員が多い。これを横浜市並に減らすと、900億円が出る勘定だ。
○大阪市全体で考えるより、より狭い範囲で400〜500億円を使う方がよい行政ができる。
○大阪府は倒産するところだったが、橋下知事が救った。
次に、橋下知事から、次のような話がありました。
○今、大阪が危機だ。特に大阪市が危機だ。大阪都構想は、大阪市を作り変えるものだ。改革(のような生ぬるいもの)じゃない。
○役人の退職者を支える天下り。日本一酷いのは、大阪市役所。市役所では、2000人を全部、税金で養っている。大阪府は60数人。
○今の大阪市は、少々の改革をしても無理。大阪府は改革をしてるのに、市役所では役人のレールに乗ってしまっている。大阪市は、市民を守ろうとしているのではなく、市の職員を守ろうとしている。
○地方の民主党は、役所の職員の代弁者。
○城東区は、人口16万5千人。箕面市、池田市、守口市、河内長野市よりも大きい。大阪府下でも、大きな市に相当する。でも、城東区に公選区長はいない。予算は1.9億円で半分が、区民ホールの維持管理。
○池田市の予算は348億円。箕面市は340億円。だいたい、300〜400億円くらいの予算は持っている。
○大阪市役所が、その他の予算をつけてるというが、それは違う。国が知事を派遣するのと同じ。市長は予算などを握りこみ、城東区に渡そうとしない。
○城東区と阿倍野区は、同じですか。(それぞれ、自分で選んだ行政サービスがいいのではないか。)
○これが、5千人とか6千人なら、言わない。16万人なら大きい方。その規模でできる。みんな、その地域の実情でやっている。
○大阪市では、市役所が全部抱えている。皆さんの意見が反映される訳がない。自分たちの町のリーダーは、自分たちで選ばなければならない。
○大阪市が市政改革をするといっている。でも、選挙でリーダーは選ばない。区政会議といって、市役所がメンバーを選ぶといっている。市役所に選ばれた人が、市役所へ意見を言える訳がない。
○市役所は、役人が自分の判断を正しいと思っているから、選挙を否定している。選挙があるから、(役所は)みなさんにひざまずき、どうですかと意見を聞くんです。
区政会議、騙されちゃいけない。市役所の都合のいい人を選ぶに決まっているじゃないですか。
○みなさんは、WTC作って欲しかったですか。ワインミュージアムとか欲しかったですか。
○大阪市役所は、市政改革で住民サービスを削ると言っている。どれを削るか、全市一律で。どれを削るかは、選べるべきだ。
○大阪府という、面積の小さな府の中に、大阪府、大阪市という同じくらいの役所があると、まとまらない。
○2つずつ、巨大な施設と作ってる。選挙のための実績作りに、施設を色々と作っている。中央体育館、中央図書館など、それぞれで作ってる。中央なんて名前を付ける施設は、ひとつでいい。税金が湯水のように使われている。
○大阪市は成長戦略を作ってる。(大阪府もつくってる。)でも、大阪市の成長戦略は、他市のことを考えていない。東大阪や八尾なども力を合わせないと発展できない。彩都や堺のベイエリアもないと発展できない。
○上海のGDPは20兆円。大阪は40兆円。オーストリアに匹敵する規模。
○大阪都構想の正しさは、歴史が証明している。今の大阪と同じように、東京でも、東京府と東京市があったが、東京府と東京市が合併して、東京都を作った。今、東京には、人、モノ、金が集まっている。ロンドンも同じ。
○大阪が成長すれば、税収を上げて、よい政策も実行できる。
この後、橋下知事と参加者による質疑がありました。
(市民) 国民年金が生活保護より、ずっと少ないのは不公平。赤バスも無駄。
(知事) 国民年金、不公平だと思う。でも、国・府・区でそれぞれの仕事があるので、年金・生活保護は、国政選挙で声を上げて欲しい。
赤バスの改革は、市議が反対するからできない。自分としては、必要なところだけでいいと思う。今の全部の路線をやる必要はない。全部やっているのは、職員の職場確保のためだ。
(市民) 大阪都構想に向けた法改正のプロセスを教えて欲しい。
(知事) 府議会・市議会・知事・市長が揃わないとできない。大阪都には、法改正が必要。でも、有権者の意思で、民主党を動かさなければならない。最後は、住民投票になるが、そこで、やめたになるとは思わない。
(市民) 30万人に区議は何人置くか。
(知事) 区議が増えても、区のためだけに仕事をする人なので、議員は増えていい。大阪市の市議の給料は高過ぎるから、下げて経費が増えないようにすればいい。議員の人数も、それぞれの地域で決めること。
(市民) 市議を減らすと、チェック機能が下がって、役人が喜ぶだけではないか。
(知事) 今の市議にチェック機能はないから、市議を減らすのは、今の人が浮かばないようにするため。
市議にチェック機能といっても、無理。住民からのチェック機能を整備する必要がある。行政審査請求などといったような。
議会は、マネジメントをする。役人を動かす。取締役会のイメージ。
どういう仕組みかは、メニューを示して、住民が選べるようにしたい。
(市民) 危機感がないというが、市民は仕事に困窮している。危機感がないのは、役所や議会の方。ぜひ、やり直して欲しい。
(知事)何をやるかは、誰でも分かっている。でも、どうやるかは示していない。
何をやるかについての話はしていない。どういう器を作るかの議論をしている。中身の話は、城東の区長を選挙で選ぶようになってからの話。
だいたいこんな話でした。
大阪都構想の内容を知りたくて、タウンミーティングへ行ったのですが、(わたしにとっては)取り立てて情報らしきものは、ありませんでした。橋下知事の煽りは、大層ふるってましたが。
それでもって、少し気になったこと。細々としたことですが、嘘が混ざっていたように思えたこと。
わたしの気付いた点を挙げると、「大阪市の税収6000億円を8つに分けたら、500〜600億円になる。この500〜600億円の使いみちを鶴見・城東で決めたらいい。」と話されていました。
この話って、市の予算を8都区で山分けして、それぞれ使いみちを決めればいいという話に聞こえます。でも、通常、市町村って、国の交付税や交付金などを税金に加えて予算を作るので、税収の2倍以上の予算になるのが普通です。大阪市の予算は、1兆5千億円で、8分割すると、1875億円。
つまり、500〜600億円というのは、都区の予算は現在の半分以下にすると、さりげなく言ってる訳です。聞いてる人に気付かせないように。
多分、わたしが気が付いていないことでも、さりげなくあるのでしょう。
まとめとしては、大阪維新の会のHPの政策「大阪都構想について」で、大阪都構想について知りたいなら、タウンミーティングに行けということで行ってみたのですが、知りたいような情報は取り立ててなかったというのが、結論です。
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