2012年06月09日

大阪都構想のイメージ図(短縮版)

 *この記事は、以前の記事「大阪都構想のイメージ図」の短縮版です。

 次のイメージ図は、大阪維新の会の統一地方選用マニフェストに挙げられているもので、「大阪都構想のすべて」なのだそうです。(オリジナルはコレ 2011年1月27日のダウンロード版)
大阪都構想イメージ01.jpg

 大阪都構想を概観するには大切なイメージ図ですが、業務分担のイメージのみで、財源面が示されていません。
 今回の記事は、上のイメージ図に財源面を加えて見よう!です。

 最初は、一般的な市町村と政令指定都市(大阪市)の現状の図です。(「区」という自治体は存在しないので、イメージから省きました。)
大阪都構想イメージ02.jpg

 この図でみると、政令指定都市は2つの面で、かなりの歪みを抱えた制度です。
 ひとつは、府県の仕事の多くの部分を、政令指定都市のエリアでは、政令指定都市が担当すること。
 もうひとつには、政令指定都市は府県の仕事の多くを担当するにも関わらず、財源的には一般の市とあまり変わらないことです。(府県は、政令指定都市のエリアでは、仕事の多くを政令指定都市に任せますが、税金は一般の市のエリアと同様に徴収します。)


 次に東京都の場合です。
 東京都制では、表が次の3つになります。
大阪都構想イメージ03.jpg

 東京都制では、特別区域の市税の一部を都税にして、そのうちの一部を都から特別区へ配分します。
 東京都は、市税の一部を配分せずに都の財源にしますが、替わりに水道、下水道、消防など「市」が担当する業務の一部を、東京都が担当します。

 ただ、表では業務と財源配分のバランスが取れているように書いてますが、特別区は財源の配分が少なすぎるといい、東京都は多すぎると言っています。


 最後に大阪都構想の場合です。
大阪都構想イメージ04_02.jpg
 大阪都では、税源面では、調整財源にするとして特別区域の市税の多くの部分を都税にし、財源配分後も、特別区は一般の市より、少ない割合の予算しか持ちません。
 それなのに、一般の市より幅広い(中核市なみの)業務を分担する、非常に歪な構成になっていることが分かります。

 逆に「都」は、小さな業務分担でありながら、たっぷりと財源を確保します。予算配分を通しても、特別区や市町村へ強い影響力も発揮できます。そういう強い広域行政体となります。


(運営上のお知らせ)
 今後、過去の記事の一部を、「短縮版」として再掲します。
 以前から見に来ていただいている方には、再放送みたいになりますが、ご容赦ください。

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2012年06月18日

「大阪都」って大阪府のことだと思う(短縮版)


*この記事は、以前の記事「『大阪都』って大阪府のことだと思う」の短縮版です。

 大阪維新の会は、「大阪都」を大阪府、大阪市、堺市を解体・再編して作る新たな自治体と説明します。
 そして、その広域自治体部分の「都」についても、大阪市・堺市の職員の一部や、権限の一部を承継するので、大阪府が大阪都になったのではなく、大阪市や堺市としての性格を承継する自治体と主張されているようです。

 自治体=地方公共団体が何かを、ウィキペディアで(ウィキペディア「地方公共団体」)調べると、「国家の領土の一部を統治し、その地域における住民を構成員として、地域内の地方自治を行うために、法令で定めた自治権を行使する団体をいう。」となってました。

 これを大阪府に当てはめて、「国家としての要件」の3条件風に書くと、
〇府域(国家の領土の一部の統治する地域)
〇府域の住民(が、構成員)
〇府域の住民を代表する行政機関(自治権を行使する団体)
ということになるのかと思います。
 つまり、自治体とは何かを考えるうえで、役所(府域の住民を代表する行政機関)も大事ですが、自治体の構成員である「府域の住民」も十分に大事かなと思うのです。

 もし、大阪都構想が実現したとして、広域自治体としての大阪都は、大阪府域を行政地域とし、大阪府民全体を構成員とする自治体です。
 都知事は、大阪府民全体の代表として、大阪府民全体で選出します。都議会も同じことです。

 大阪都構想の説明の中で、広域行政体としての大阪都は、様々にややこしい説明がされます。
 でも、その自治体が、どの地域の住民を構成員とし、どの地域の住民を代表した自治体かを考えるなら、その位置づけは明快です。
 大阪都=大阪府です。


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大阪市は無くなるが、大阪市役所は再編されるだけ(短縮版)

*この記事は、以前の記事「大阪市は無くなるが、大阪市役所は再編されるだけ」の短縮版です。

 大阪都構想を巡って「大阪市役所をぶっ潰す」、でも「大阪市が無くなる訳ではない」といった説明がされているように思います。
 では、大阪都構想が実現すると、実際どうなるのでしょうか?

 「大阪都構想とはコレだ」と、大阪維新の会のマニフェストで示されているイメージ図です。
大阪都構想イメージ01.jpg

 大阪市域では、大阪府と大阪市を再編し、大阪都と8〜9の特別区を置くとしています

 この中で、大阪市はどうなるのでしょう。
 大阪市とは、大阪市域を行政地域とし、大阪市民を構成員とし、大阪市民を代表する行政機関を持つ自治体のことです。
 イメージ図を見れば明らかなように、大阪都構想実現後に、そのような自治体はありません。つまり、大阪市はなくなります。

 大阪都構想実現後、大阪市域に住む住民にとっての基礎自治体とは、8〜9の特別区になります。(ただし特別区は、市町村のような完全に独立した自治体と異なり、都の下に置かれる団体ですから「基礎自治体に準ずるもの」と表現する方が正確です。)
 1つの基礎自治体である大阪市が、8〜9の特別区になるのですから、「大阪市分割」と捉えるのが妥当でしょう。


 こういった明らかな内容にも関わらず、「大阪市はなくならない」と説明されてきました。

 ひとつは、大阪市を特別区に分割することを「区長公選制」と呼ぶなどのような、イメージのすり替えです。
 用例としては、「大阪市を特別区に分割するのではなく、区長を公選にして大幅に権限を強化する。市役所に残った特別区に分割できない部分は、大阪都に一元化される」といった感じです。
 なおこの過程で、大阪市の資産や大阪市民の身近な行政のための財源の多くが、都(=大阪府)に移管され、850万大阪府民の利益を代表する都知事に委ねられます。

 別の説明方法として、「大阪市」とは市役所組織や市役所の職員のことだとする場合があります。
 用例としては、「大阪都になっても、大阪市がなくなる訳ではない。逆に大阪市という枠にとどまらず、周辺市も含め大阪全体のために活躍してもらう。」といった感じです。

 また別の説明方法として、広域行政体の大阪都が大阪市の一部の権限を継承するから、大阪市域の一体性は確保されていて、大阪市がバラバラになる訳ではないという言い方もあるようです。
 用例としては、「大阪市の権限のうち、地域で決めた方がよいものは、どんどん特別区へ下ろしていくが、地域だけで決めることができないものは、大阪都へ移行して、都市圏(=大阪府域)で一体的な行政を行っていく。だから、大阪都になっても、大阪市は十分に一体性を持っている。」といった感じです。

 大阪市という自治体とは、市域に住む市民こそが主体で、市役所は市民を代表する行政機関に過ぎないことを押さえておくと、上で挙げた3つの説明方法のおかしさが分かると思います。(詳しくは、以前の記事「大阪市は無くなるが、大阪市役所は再編されるだけ」をどうぞ。)


 次に「大阪市役所をぶっ潰す」を考えます。
 言葉のイメージからすると、大阪都構想が実現すると市役所が無くなって、市役所の職員たちは路頭に迷い、泣いているという想像もできますが、当然そんなことはありません。

 淀屋橋の市役所の数分の一の職員だけ都(=大阪府)へ移って、残った市役所の職員は、それぞれ特別区の区役所へ配属になるだけです。

 大幅な組織改編というのは確かにあるとでしょうが、住民登録の窓口に座ってる人は多分今までと同じです。国民健康保険の担当者も、今までと同じ仕事をしています。
 大阪市を特別区に分割しても基本やることは同じなので、特別区に分割されて効率が悪くなるだけで、大きくざっくりと捉えると、あんまり変わらないのです。

 予算が減ったり、分割で効率が悪くなるなどで、一部の行政サービスを止めるとか、特別区の区内に3つも4つもある図書館や保健所、区民ホール、運動施設などの施設を閉鎖しようとかという話は出てくると思いますが、現在の担当者は、別の部署に移るだけです
 どちらかというと困るのは、アテにしている行政サービスが廃止される市民の方って思っています。

 市役所の組織や職員のこのような変化を、どのように表現するかは、ひとによるのだと思いますが、わたしには、組織の分割・再編という言い方が、一番近いように思います。


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posted by 結 at 03:01| Comment(0) | 短縮版 | 更新情報をチェックする
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