2012年07月14日

市政改革プランのパブリックコメントって、何だったの?

 2012年4月に改革プロジェクトチームがまとめた試案について、主に市役所内部での意見聴取を行い、5月11日に市政改革プラン(素案)を発表しました。
 この発表に併せて、素案を市政改革プランとして策定していくに当たり、「市民の皆様の生活に直結する内容も多く含まれておりますので、多くの市民の皆様から広くご意見・ご提言を賜りたい」として、パブリックコメント(市民意見募集)を行いました。(オリジナルはコレ

 市政改革プランは、本当に広範に市民生活に直結する内容を含んでいることもあり、わずか3週間弱の募集期間ながら、意見が殺到しました。その様子が、次の記事からも伺えます。

--------------------------- 引用開始 ---------------------------
橋下市長に物申す…市政改革案に意見1万9千件
(2012年6月1日11時08分 読売新聞)
http://kiziosaka.seesaa.net/article/273010185.html

 市民サービスの大幅カットを盛り込んだ大阪市政改革プランの素案に対するパブリックコメント(意見公募)に、1万9000件以上の意見が寄せられている。

 パブリックコメントの制度が2002年度に始まって以来の殺到ぶり。大半が反対か、現状維持を求める内容といい、市民の関心の高さが表れている。

 素案への意見公募は5月11〜29日、ファクスやメール、郵送で受け付け。現在集計中で、70歳以上の市民が地下鉄・バスに無料乗車できる「敬老パス」の一部有料化や、上下水道料金の高齢者や障害者に対する減免の廃止などへの意見が多い。

 敬老パスの現状維持を求める高齢者からは、「パスがあるから外出して健康が維持できている」「市長の現役世代重視の姿勢はわかるが、市の発展に貢献した世代にも優しさを」といった意見が多いという。廃止方針が打ち出された市民学習センターの日本語教室に通う外国人からは、自筆の日本語で「教室がなくなるのは困る。もっと日本語を勉強したい」との意見も寄せられた。

 市は、重要な事業計画案や条例案などに対し、2002年度以降、139回、意見公募を実施したが、通常は数十〜数百件寄せられる程度。これまでの最多は、前市長時代の財政改革案(08年9月)への3698件だった。

--------------------------- 引用終了 ---------------------------

 いつもなら、数十件〜数百件の意見が寄せられる程度なのに、1万9千件もの意見が殺到し、その大半が反対。
 普通はこの時点で、市政改革プランを一度全面撤回し、抜本的な見直しを行う状況と思うのですが、橋下市長は、一味違います。
 この間のパブリックコメントに対する橋下市長の発言をいくつか集めてみました。

記事1
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
「市政改革プラン素案 橋下市長会見詳報 大阪市」より一部抜粋
産経ニュース 2012.5.12 02:04
http://kiziosaka.seesaa.net/article/269610805.html

 【冒頭】
 市政改革プランの素案を戦略会議で決定して、これからパブリックコメント(市民意見募集)を実施する。どんどん意見をいただきたい。6月上旬には素案の「素」が外れて案になり、議会を踏まえて市政改革プランになる。

--------------------------- 引用終了 ---------------------------

記事2
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「パブコメは数ではなく中身だ! 大阪市長会見詳報(24日)」より一部抜粋
産経ニュースwest 2012.5.25 15:52
http://kiziosaka.seesaa.net/article/271590639.html

 −−パブリックコメントは22日時点で1400件ぐらい意見が集まっている。大阪バイオサイエンス研究所への補助金打ち切りに対する意見が一番多いが

 パブリックコメントは数が重要ではない。僕は市民260万人の代表。数だけで判断すれば本当に市民の多くが求めている声なのか見誤ってしまう。中身を慎重にみて判断したい。

--------------------------- 引用終了 ---------------------------

記事3
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
大阪市政改革素案に反対9割 橋下市長「真摯に受け止め」
(2012年6月9日 読売新聞)
http://kiziosaka.seesaa.net/article/274132975.html

 市民サービスを大幅カットする大阪市政改革プランの素案に対して、パブリックコメント(意見公募)に寄せられた意見のうち9割が反対だったことについて、橋下市長は8日の定例記者会見で、「真摯(しんし)に受け止め、中身を見て、反映させていきたい」と述べた。

 パブリックコメントは5月11〜29日の19日間、電子メールやファクスなどで1万9854通を受け付けた。1通で複数の事業について書かれたものがあり、意見は計2万8399件に上った。前市長時代の財政改革案(2008年9月)に対する3698件が過去最多だったが今回は7倍を記録した。

 反対意見が1000件以上あったのは、市民交流センター廃止や敬老優待乗車証(敬老パス)の一部有料化などの9事業で、内容は、「財政難のみを理由にした(市民交流センターの)廃止には納得できない」「敬老パスを『維持する』とした市長選の公約に違反する」など、厳しい声が相次いだ。

 一方、少数ながら、「財政状況をみれば仕方ない」などの賛成意見もあった。

 橋下市長は「パブリックコメントで市民の考えを把握し、今後の議会での議論に生かしたい」と語った。
--------------------------- 引用終了 ---------------------------

記事4
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
【橋下日記】(22日)「パブリックコメントは統計的に意味なし!」より一部抜粋
産経ニュースwest 2012.6.22 21:11
http://kiziosaka.seesaa.net/article/276780700.html

 7時半 退庁。市政改革プラン素案に対するパブリックコメント(市民意見募集)について「反対が9割といっても反対の人がコメントを出すことが多いわけですから。世論調査でやるような抽出作業をしていないので統計的には意味がない。市全体の意思を反映していないのだから、政策に反映させたら大変なことになる」と話す。
--------------------------- 引用終了 ---------------------------

 記事3の「真摯に受け止め、中身を見て、反映させていきたい」のコメントは、常識的なものですが、他の発言とのギャップが激しく、やや建前的な印象が拭えません。

 記事4の「パブリックコメントは統計的に意味がない」のコメントは、特に酷いと思います。
 パブリックコメントは、世論調査のような統計調査を行うものではないですから、統計的な意味がないのは、募集前から分かってることです。
 それなのに、「統計的に意味がない」→「市民の意思を反映したものではない」→「政策に反映させてはいけない」の言は、市長の発言としては暴言だと思います。

 パブリックコメントは、市民全員に意見を出す機会が与えられたもので、意見を出すか、出さないかは市民自身が決めたことです。
 選挙で投票率の低さを根拠に選挙結果の正当性を否定するのが暴論なように、大阪市自身が募集した手順に沿って市民が応募した意見を、意見募集と無関係な「統計的手法に合致しない」とこじつけて、「市民の意思を反映したものでなく、政策に反映させてはないらない」など、市長の発言として許されないものだと思います。
 それも、意見がほとんど集まらなかったというならともかく、前代未聞の膨大な意見が寄せられたというのに。

 逆にいえば、この発言から、膨大に集まった市民の意見が、橋下市長にとって、あまりにも都合が悪く、なんとかして亡き者にしたいという意図が読み取れます。


 では、実際に、パブリックコメントの結果はどうだったのでしょうか?市政改革プラン(案)には、パブリックコメントの結果は反映されたのでしょうか?

 まず、パブリックコメントの結果です。(元データはコチラのページからです。
 集計結果(オリジナルはコレ
パブリックコメント集計結果.jpg

 受付通数19854通で、意見に分割すると28399件。うち反対が26763件と圧倒的。
 基本方針、市政全般としての意見だけでも、2808件あり、うち反対が2178件。
 個別政策では、上位9項目には1000件以上の意見が寄せられ、大半が反対意見。
 もう、圧倒的に反対意見です。

 全面撤回がされていないのは、もう周知の事実なので、せめて可能性のある個別政策の見直しで、パブリックコメントの意見が反映されているか、上位10項目に絞って見ていきます。

1位 市民交流センター 反対2845 賛成65 その他28
(素案)市内10ヶ所全部の廃止 (後予算 廃止 削減10億5300万円)
(案) 変更なし
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

2位 市営交通料金福祉措置(敬老パス) 反対2477 賛成113 その他44
(素案)次の5案を検討
  1案 民鉄拡大・利用額の50%負担・上限2万円 効果額50億円
  2案 交通局限定・利用額の50%負担・上限なし 効果額48億円
  3案 交通局限定・所得に応じ年額千円〜2万円を負担・上限なし 効果額14億円
  4案 交通局限定・シニア割引拡大により50%負担・課税世帯年額5千円非課税世帯3千円を徴収・上限なし 効果額50億円
  5案 交通局限定・利用額の30%負担・課税世帯年額5千円非課税世帯3千円を徴収・上限なし 効果額42億円

(案)交通局限定・利用1回につき50円を負担・年額3千円を徴収・上限なし 効果額35億9千万円
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

3位 男女共同参画センター 反対2365件 賛成15件 その他30件
(素案)センターは5ヶ所全部廃止。情報提供、啓発、相談事業は、区役所・区民センター等で実施。(後予算1億500万円 削減4億7600万円)
(案)変更なし
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

4位 生涯学習センター 反対1714件 賛成16件 その他23件
(素案)総合生涯学習センターと4つの市民学習センターを廃止。民間実施の講座等への助成などに切り替え(後予算3300万円 削減5億2900万円)
(案)変更なし
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

5位 地域福祉活動支援 反対1570件 賛成48件 その他61件
(素案)・地域生活支援ワーカーを128名から24名に縮小。
・地域生活支援事業は予算の範囲内で再構築。
・ネットワーク推進員を廃止。
・食事サービス事業(ふれあい型)は喫茶・軽食などで経費縮減。
・老人憩いの家は運営経費の1/2補助に切り替え。
(後予算4億7600万円 削減8億1300万円)

(案)変更なし
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

6位 放課後事業(学童保育、子どもの家事業への補助及び いきいき放課後事業) 反対1461件 賛成28件 その他65件
(素案)・学童保育はいきいき放課後事業への移行を図るが、移行しきれない部分はいきいき放課後事業の補完的役割として補助を継続。
・子どもの家事業は、学童保育へ移行(補助の削減。有料化)
(後予算39億200万円 削減6700万円)

(案)上記について変更なし。留意点として「子どもの家事業の学童保育への移行に際し、保護者負担が困難な方へのサポートを別途検討」を追加
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

7位 上下水道福祉措置 反対1103件 賛成11件 その他16件
(素案)廃止。低所得者対策の必要性について検討。(後予算 廃止 削減39億6600万円)
(案)廃止。真に支援を必要とする高齢者、障害者等への支援施策を再構築。(後予算 廃止 削減39億6600万円)
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

8位 1歳児保育特別対策費 反対1095件 賛成1件 その他23件
(素案)廃止。(後予算 廃止 削減1億200万円)
(案)変更なし
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

9位 国民健康保険事業会計繰出金 反対1019件 賛成4件 その他29件
(素案)・低所得者に対する3割減免を廃止
・府下平均程度になるように繰入金を削減
・出産一時金を、第2子、第3子で「他都市水準」へ引下げ
・医師会等への委託事業を廃止
(後予算415億3300万円 削減10億6700万円)

(案)「低所得者に対する3割減免を廃止」を撤回し、当面の間継続。
(後予算418億3300万円 削7億6700万円)
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ

10位 コミュニティ系バス運営費補助(赤バス) 反対861件 賛成17件その他25件
(素案)4億4000万円の予算をひとつの目途に、区長会で事業再構築。(後予算4億4000万円 削減10億7300万円)
(案)変更なし
 「主な意見と大阪市の見解」はコチラ


 わたしの感覚では、寄せられた反対と比較すると、ほとんど何も変わってないように思います。
 でも、この上位10項目の変更点のみを挙げて、もう一度見ていきます。

(1)2位の敬老パスで、素案の5つ案を「利用1回に50円負担+年額3千円徴収」に整理。
(2)6位の放課後事業で、留意事項に「子どもの家事業の学童保育への移行に際し、保護者負担が困難な方へのサポートを別途検討」を追加。
(3)7位の上下水道福祉措置で「低所得者対策の必要性について検討」を「真に支援を必要とする高齢者、障害者等への支援施策を再構築」へ変更。
(4)9位の国民健康保険事業会計繰出金で、「低所得者に対する3割減免廃止」の撤回。

 パブリックコメントで寄せられた意見と見直し項目の間に関連は見えてきません。(一応「主な意見」の項目のひとつ程度には、変更点に対応する要望は拾ってあるようですが。)・・・というか、わたしは、基本的にパブリックコメントとの関連はないと考えていて、有効性にも疑義を持っています。

 まず、(1)の敬老パスですが、素案時の5つの案も含めて、市議会(維新・公明)との調整項目として取上げられていたことが報じられています。代表的な記事は、次のものです。
http://kiziosaka.seesaa.net/article/269405525.html
http://kiziosaka.seesaa.net/article/274080732.html
http://kiziosaka.seesaa.net/article/275313236.html

 それから、(3)の上下水道福祉措置と(4)の国民健康保険事業会計繰出金も、市議会(維新・公明)との調整項目として報じられています。
http://kiziosaka.seesaa.net/article/276393601.html

 市議会との調整も民意反映の一形態なことは確かですが、意地悪く見ると、議員さんが「こんな住民サービス削減を賛成して成立させた」というのでは、支持者への言い訳もできません。そこで、成立に協力したことを支持者の目を逸らすため、「これだけはもぎ取ったぞ」と言う方ができるように「飴玉」を貰ったというところでしょうか。

 (2)の子どもの家事業は、パブリックコメントというよりも、「子どもの家事業の廃止」がTVメディアを中心に強く批判対象として取上げられていて、当初予定していた「類似事業の一本化」だけでは乗り切れず、「子どもの家事業への補助金の削減は、単純に補助を切るのではなく、必要な家庭への支援に姿を変えるだけだ。」というイメージ作りする必要があったのだと思われます。
http://kiziosaka.seesaa.net/article/278387213.html


 それでもって、有効性に疑義を持っている項目ですが、(1)の敬老パスで、今の案が決まる数日前に、橋下市長は「子供でも半額負担している。高齢者も半額負担するのが納得できる話。いきなり半額というわけにはいかないが、ゆくゆくは半額負担もあると思う」と発言されています。
http://kiziosaka.seesaa.net/article/274772038.html

 それから、(2)の「子どもの家事業の学童保育への移行に際し、保護者負担が困難な方へのサポートを別途検討」と、(3)の上下水道福祉措置で「真に支援を必要とする高齢者、障害者等への支援施策を再構築」ですが、素案の時と見直し後の予算額、削減額が同じ(特に、上下水道福祉措置は全額廃止)で、どちらも予算措置はされていません。
 しかも、この2つの項目って言葉はカッコイイのですが、どちらも「措置の対象」も「措置の内容」も何も明確にしてないので、対象などを極端に絞り込めば、何もやらないのと違わなくなります。
 今のところ、市民に何かを約束したとは思わない方が良いのかなと思っています。


 1万9千通という膨大な数の市民から寄せられたパブリックコメントが、市政改革プラン(案)に反映されたようには、わたしには見えません。
 結局、土地の売却収入などを除くと収支不足があり、橋下市長好みの新規事業を行おうとすると、更に財源が足りない。お金が足りないのだから「住民サービスの廃止が嫌だ」と、いくら市民が言ったとしても聞く耳を持たないよということなのでしょう。

 ただ、この「お金が足りないのだから、住民サービスの廃止は止められない」という話を素直に聞くには、耳を疑うような話を橋下市長がされています。
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
橋下市長:関電株売却を検討 うめきた緑化資金に
毎日新聞 2012年07月11日 22時08分(最終更新 07月12日 00時13分)
http://kiziosaka.seesaa.net/article/280438815.html

 大阪市の橋下徹市長は11日、市が保有する関西電力の株式(時価総額約770億円)の一部を売却し、JR大阪駅北側の「うめきた」(梅田北ヤード)2期開発区域(約17ヘクタール)の緑化資金に充てることを検討すると表明した。ただ、関電株は株価が低迷している上、売却には議会が慎重姿勢を見せており、実現するかは不透明だ。

 市議会の代表質問に対する答弁で述べた。市は関電株の約9%を保有する筆頭株主で、年間約50億円の配当を受けている。しかし、橋下市長は▽市が余分な資産を抱え込むと、民間市場を圧迫する▽関電の原発政策を批判しながら、配当を受けるのは問題がある−−などの理由で売却を示唆していた。

 うめきたの緑化は、橋下市長が市長選の公約に掲げた。現在、JR西日本が貨物駅に使用しているが、今年度中に移転し、跡地を処分する方針。購入には少なくとも約650億円が必要で、財源が問題になっていた。

 橋下市長は11日、「緑を中心に大阪の都市格を高めていきたい。持っておく必要のないストック(資産)を、これから持たなければいけないストックに組み替えるという点では、関電株の売却も有力な手法だ」と述べた。
--------------------------- 引用終了 ---------------------------

 「うめきた」に森を作る土地購入のために、「持っておく必要のない資産」だとして、年間約50億円の配当を受けている関電株を売る検討をしてるのだそうです。
 今回の市政改革プラン(案)は、全体で年240億円の削減ですから、50億円分を廃止対象から除けるなら、かなりの住民サービスの廃止・削減を止めることができます。
 もし、「住民サービスの削減を最低限にするために、必死で財源の生み出しや削減幅の圧縮に努めたが、どうしても足りない。そのどうしても足りない部分を、何とか市民に住民サービスの削減で負担して欲しい」と、努力されてきた市長さんならば、年間約50億円の配当を生む保有株を「持っておく必要のない資産」などと絶対に言わないと思いますし、土地購入のために手放しましょうなんてことも絶対に言わないと思います。

 市長が市民に対して「お金が足りない」と主張して住民サービスの削減を迫りながら、多額の収入を生む資産を「持っておく必要のない資産」と言って手放そうとする。
 これでは、橋下市長が住民サービスの削減を少しでも避けるために本当に努力したのか、「お金が足りない」というよりも住民サービスの廃止や削減自体が目的になってはいないか、疑わしく思ってしまいます。


・・・もし、この記事を気に入っていただけましたら、お勧め記事のまとめ目次から、他の記事もどうぞ。
   大まかに大阪都構想のことを知りたい方は、まとめブログをご覧ください。
posted by 結 at 04:45| Comment(0) | 市政 | 更新情報をチェックする

2012年08月05日

大阪市の市政改革プランの施策・事業の見直し一覧

 4月の大阪市の改革PT試案、5月の市政改革プラン(素案)、6月の市政改革プラン(案)に続き、7月30日にその一部を見直した市政改革プランが、発表されました。内容としては、大阪市の施策・事業の大幅な見直し(主に削減や廃止です。)を行うものです。
 新聞でも大きく取り上げられましたが、一部の変更を大きく取り上げる傾向があり、事業や住民サービスの削減・廃止の全体って分かりにくいかなと思ってます。

 ・・・ということで、市政改革プランで見直し対象となる施策・事業の一覧を作ってみました。(以前の記事「大阪市の市政改革プラン(案)の施策・事業の見直し一覧」の修正版です。)


 事業名の下の「現」は現在予算額、「後」は改革後予算額、「削」は削減予算額、()内は削減額のうちの一般財源額です。
 その数字の下には、事業の説明(「事」)、見直し内容(「変」)と留意事項(「留」)を適宜、記載しました。説明はわたしなりに要約しています。
 事業名も「コミュニティ系バス運営費補助」を「赤バス運営費補助」のように一部変更しています。
 また、いくつもの事業が1件にされている場合、変更のない事業を除いている場合があります。
 事業の分類は、わたしの感覚です。一部、正確さより分かり易さを優先したものもあります。
 オリジナルの説明は、事業名からリンクを張りましたので、詳しくはそちらでご確認ください。
 リンクに使用した参照PDFは、「『市政改革プラン』を策定しました(平成24年7月30日)」のものを使用しています。


【直接サービス】
国民健康保険
現426億円 後418億3300万円 削7億6700万円(7億6700万円)
《変》所得200万円層の保険料負担が、府下市町村なみになるように繰入金を削減(保険料の値上げ)
《変》出産一時金を、第2子、第3子で「他都市水準」へ引下げ
《変》医師会等への委託事業を廃止
[留]低所得者に対する3割減免は、当面の間継続

上下水道料金福祉措置
現39億6600万円 後 廃止 削39億6600万円(39億6600万円)
(事)重度障害者世帯、ひとり親世帯、高齢者世帯、精神障害者世帯等に上下水道料金の基本料金相当額(1576円)を減免
《変》廃止
[留]真に支援を必要とする高齢者、障害者等への支援施策を再構築する。

敬老パス 
現89億8900万円 後72億8900万円 削17億円(28億45百万円)
《変》利用者負担として、一律3000円を毎年徴収
《変》利用1回につき一律50円を利用者が負担

がん検診・総合健康診査事業(ナイスミドルチェック)
現1億6800万円 後 廃止 削1億4400万円(1億3700万円)
《変》がん検診事業のうち総合健康診査事業(ナイスミドルチェック)を廃止
※事業費と削減額の乖離理由は、不明

新婚世帯向け家賃補助 
現48億5000万円 後 廃止 削48億5000万円(42億8500万円)
(事)新婚世帯に対する民間住宅家賃の一部補助
《変》廃止(当面は、新規募集の停止)
《変》分譲住宅を購入する新婚世帯を対象に、ローン残高に対する利子補給を行う制度を設ける。(ただし、予算は全額廃止なので、予算上考慮されてないことになるが?)


【地域】
地域福祉活動支援
現12億8900万円 後4億7600万円 削8億1300万円(8億700万円)
《変》中学校区に1名配置の地域生活支援ワーカーを128名から24名に縮小し、地域生活支援事業は予算の範囲内で相談支援体制を再構築。
《変》小学校区単位の地域ネットワーク委員会の事務局を担うネットワーク推進員を廃止し、地域活動協議会の実施方法とあわせ、区で検討し再構築。
《変》ひとり暮らし高齢者等対象とした会食・配色サービス「食事サービス事業(ふれあい型)」は、食事にこだわらず、喫茶・軽食など経費の縮減を図る。区長が見直し後の予算の中で、実施方法を判断。
《変》小学校区単位で地域の高齢者の自主活動などを行う拠点の老人憩いの家は、運営助成金(1ヶ所43万8千円)を運営経費の1/2補助に切り替え。使用者は高齢者限定にならないようにし、「老人憩いの家」の名称も変更。

赤バス運営費補助
現15億1300万円 後4億4000万円 削10億7300万円(10億7300万円)
《変》4億4000万円をひとつの目途に、区長会において経費削減効果が大きくなるよう事業再構築(一般的には、路線の大幅廃止)
《変》15億1300万円より、10億円削減する


【地域施設】
区民センター
現10億4500万円 後10億4500万円 削 無し
《変》今後、区庁舎の統合時に、区民への会議室の開放を検証し、区民センターの見直しを図る
《変》建替え時には、ホール機能の必要性を検証する

老人福祉センター 
現5億3600万円 後3億7100万円 削1億6500万円(1億6500万円)
(事)高齢者の生きがい作り拠点として、各種相談、講座、レクリエーションなどを実施。老人クラブの活動拠点。
《変》26ヶ所を18ヶ所に削減(大阪都実現後の特別区に2ヶ所ずつ)

各区屋内プール
現20億5700万 後7億7100万円 削12億8600万円(12億2300万円)
《変》24ヶ所を9ヶ所に削減(大阪都実現後の特別区に1ヶ所ずつに)

スポーツセンター
現7億6700万 後5億7500万円 削1億9200万円(1億9000万円)
《変》24ヶ所を18ヶ所に削減(大阪都実現後の特別区に2ヶ所ずつに)

子育て支援
現11億4100万円 後8億5700万円 削2億8400万円(2億8400万円)
《変》子育て活動支援事業は、ファミリーサポートセンター事業と共に、事業拠点24ヶ所を18ヶ所に統合し、事業者を公募へ(当該予算の範囲で、ファミリーサポートセンター事業も実施する)
《変》地域子育て支援拠点事業(交流の場の提供)は継続。
《変》子育ていろいろ相談センターは、廃止。

市民交流センター 
現10億5300万円 後 廃止 削10億5300万円(10億3300万円)
(事)各地域の地域老人福祉センター、人権文化センター、青少年会館を市内10箇所の市民交流センターに集約したもの
《変》廃止
[留]廃止後施設は、耐用年数の範囲内で、本市貸室機能の状況を踏まえ、存廃を検討

教育相談事業
現3億9400万円 後3億4900万円 削4500万円(4200万円)
《変》相談事業、不登校児童支援の通所事業を行うサテライトの設置場所を、廃止予定の市民交流センター等から開設場所を再検討のうえ、14ヶ所から9ヶ所へ削減(大阪都実現後の特別区に1ヶ所ずつの意味か?)


【保育所】
保育料の軽減
現41億6600万円 後40億1600万円 削1億5000万円(1億5000万円)
《変》非課税世帯からも保育料を徴収する
《変》保育料を全体として1億5000万円程度引き上げる

ファミリーサポートセンター事業
現1億5600万円 後0円 削1億5600万円(1億3700万円)
(事)児童の預かり援助を受ける希望者と提供希望者の連絡調整を、社会福祉協議会へ委託
《変》「子育て活動支援事業」と共に公募し、予算は「子育て活動支援事業」へ移行。(「子育て活動支援事業」側では、追加費用の計上は行わない)
《変》「子育て活動支援事業」と共に24ヶ所を18ヶ所へ統合。

1歳児保育特別対策費
現8億9900万円 後 廃止 削8億9900万円(8億9900万円)
(事)国の保育士配置基準1歳児6人に保育士1人を、大阪市は5人に保育士1人のため、保育士増加分の人件費を民間保育所に補助
《変》大阪市営の保育所も1歳児6人に保育士1人へ保育士を減らすため、補助金を廃止

民間保育所職員給与改善費
現1億200万円 後 廃止 削1億200万円(1億200万円)
《変》廃止


【小学校・中学校】
学校給食
現2億8200万円 後1億6200万円 削1億2000万円(1億2000万円)
(事)給食事業の充実と保護者負担の軽減のために、大阪市学校給食協会へ交付金
《変》食材配送費を保護者負担に切り替える。(給食費の値上げ)
《変》委託事業化する

学童保育、子どもの家事業への補助及び いきいき放課後事業
現39億6900万円 後 39億200万円 削6700万円(5400万円)
《変》いきいき放課後事業は、公募化し、時間延長などを図る。
《変》子どもの家事業は、留守家庭児童対策事業(学童保育)へ移行。(有料化)
《変》学童保育はいきいき放課後事業への移行を図るが、移行しきれない部分については、いきいき放課後事業の補完的役割として補助を継続する。
《変》現在無料のいきいき放課後事業も、一部有料化などを検討
[留]子どもの家事業の留守家庭児童対策事業(学童保育)への移行に際し、保護者負担が困難な方へのサポートを別途検討(「案」になってから追加点だが、予算額や効果見込額は素案の時と変更がないため、予算上考慮されてないと思われる。)

学校維持運営費
現103億7000万円 後 103億5900万円 削1100万円(1100万円)
(事)学校の日常の消耗品や備品の購入、図書の補充、高熱水費、施設設備の修繕など
《変》統廃合方針で調整を始める小学校6校分と中小一貫校移行小学校2校分の経費を削減

学校元気アップ地域本部事業
現3億6300万円 後1億7300万円 削1億9000万円(1億4600万円)
(事)中学校区に学校と地域をつなぐコーディネーターとして「学校元気アップ支援員」を配置する。
《変》学校元気アップ支援員に外部人材を積極的に活用する。(予算額、削減額は、「非常勤嘱託職員118人を有償ボランティア127人に切り替える」に対応)

体験型学習 
現1億9700万円 後 廃止 削1億9700万円(7700万円)
(事)小学校、中学校、特別支援学校での「自然体験学習」「ボランティア体験学習」など体験活動
《変》廃止(「事業の再構築を図る」としているが、最終年度の予算額は0円)


【施設】
障がい者スポーツセンター
現6億6300万円 後6億100万円 削6200万円(6200万円)
(事)長居障害者スポーツセンターと舞洲障害者スポーツセンターを運営
《変》長居障害者スポーツセンターは、大規模更新時期まで継続し、大規模更新時までに広域的連携による管理運営のスキーム構築に取り組む。
《変》舞洲障害者スポーツセンターの宿泊施設は、収支均衡策を講じ、毎年検証。
《変》市外利用者の負担を検討

弘済院
現9億3000万円 後 7億9000万円 削1億4000万円(5000万円)
(事)養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、認知症専門特別養護老人ホーム、附属病院
《変》認知症専門特別養護老人ホームは民営化、附属病院は廃止又は民営化を検討。
《変》特別養護老人ホームは、民営化を検討。
《変》養護老人ホームは廃止。
(削減額等は、養護老人ホームの廃止のみ計上)

軽費老人ホーム補助金
現6億円 後5億2100万円 削7900万円(7900万円)
(事)軽費老人ホームを運営する社会福祉法人に対するサービス提供経費の補助
《変》加算部分を廃止

市民病院
現97億9900万円 後92億9900万円 削5億円(5億円)
(事)総合医療センター、十三市民病院、住吉市民病院
《変》一床当りの繰出金を府の水準に削減

住まい情報センター
現3億7900万円 後1億7200万円 削2億7百万円(1億1500万円)
(事)センターを拠点に、住宅に関するトラブル相談、住まいに関するセミナーやライブラリーなどの啓発事業、住宅情報の提供、住まいのミュージアム運営
《変》住まいの相談や啓発事業は区役所へ移管
《変》住宅情報の提供は、廃止
《変》住まいのミュージアムは、効率的・効果的運営を図る。ただし、持続可能なスキームを構築できない時は、他の博物館との統合、または廃止。

青少年野外活動施設
現1億9200万円 後 8300万円 削1億900万円(1億800万円)
(事)伊賀青少年野外活動センター、信太山青少年野外活動センター、びわ湖青少年の家
《変》伊賀青少年野外活動センター、廃止
《変》びわ湖青少年の家、大阪府との協議・検討を進めるが、市としては廃止
《変》信太山青少年野外活動センター、当面存続。ただし、今後の状況により改めて判断。

生涯学習センター
現5億6200万円 後2億5700万円 削3億500万円(3億400万円)
(事)総合生涯学習センターと4つの市民学習センター
(事)生涯学習情報の提供・相談、ボランティアの育成、市民の自主的学習に貸室
《変》廃止、民間実施の講座等への助成などに切り替え
《変》人材育成や企画立案などとして、総合生涯センターを存続。営利事業になじまない課題に関する業務の拠点として、阿倍野市民学習センターを存続。弁天町、難波、城北の市民学習センターは廃止。


男女共同参画センター
現5億8100万円 後3億6000万円 削2億2100万円(2億100万円)
(事)5ヶ所のセンターを拠点に、女性問題等の情報提供、セミナー・イベント開催、啓発、女性総合相談
《変》専門相談など全市的機能の施設として中央館を存続。残り4館は、市施設の全体最適化の中で活用方策を検討。(残り4館は廃止で、建物の活用は何か考えるの意味。)
《変》情報提供、啓発、相談事業は、区役所・区民センター等で実施
[留]ドーンセンターは広域自治体機能を担う

キッズプラザ運営補助
現4億5800万円 後4億5800万円 削0円(0円)
(事)子供のための体験型学習施設の入館料を低廉にし、学習機会を提供
《変》基礎自治体としては廃止。廃止後のあり方は、広域的な観点から継続して検討。

環境学習センター
現1億5500万円 後 廃止 削1億5500万円(1億4100万円)
(事)環境講座、農事イベント、環境に関する展示を通じた啓発など
《変》廃止
《変》環境講座等の事業は、区単位で実施(ただし、予算は計上せず)


【団体補助】
地域活動団体との連携・協働促進による地域コミュニティーづくり事業
現4億8500万円 後3億6400万円 削1億2100万円(1億2100万円)
《変》コミュニティー協会への団体運営補助としての正確が強いとして25%削減。
《変》削減額などは、今後、再度精査

社会福祉協議会交付金
現18億6300万円 後13億9700万円 削4億6600万円(4億6100万円)
《変》団体運営補助としての正確が強いとして25%削減。
《変》削減額などは、今後、再度精査

大阪フィルハーモニー協会及び文楽協会
現1億6200万円 後 今後検討 削 未定
《変》24年度は大フィル10%削減、文楽協会25%削減で暫定的補助
《変》25年度以降は、早急に検討


【その他】
あいりん施設関連
現6億1700万円 後3億5200万円 削2億6500万円(1億3000万円)
《変》大阪社会医療センターは(入院機能を廃止し)診療機能のみに。
《変》あいりん生活道路環境美化事業・あいりん高齢日雇労働者等除草等事業は、特定非営利法人への随意契約を公募化

大阪バイオサイエンス研究所
現6億1900万円 後 廃止 削6億1900万円(6億1900万円)
(事)バイオサイエンスの研究や研究者養成の運営費補助
《変》補助金廃止 自律的経営を促す

国際ビジネスプロモーション活動
現2億8200万円 後1億1300万円 削1億6900万円(1億6900万円)
(事)IBPC大阪ネットワークセンターを拠点に、中小企業を対象とした国際ビジネス活動の支援、国内外企業の誘致
《変》基礎自治に関する事業に特化。事業内容は精査し、さらなる削減へ。
《変》大阪府・商工会議所と共同の大阪外国企業誘致センターは継続

ATC関連事業
(事業費見通しの記載なし)
《変》補助金は廃止し、その他事業も効果を検証

音楽団
現1億円 後 2600万円 削7400万円(5200万円)
《変》廃止
《変》上記予算額の他、人件費が4億1000万円

海外事務所
現1億9400万円 後3000万円 削1億6400万円(1億6400万円)
《変》シカゴ、パリ、シンガポール事務所を廃止
《変》上海事務所は、大阪府の事務所と共同化し4800万円から3000万円へ削減

ごみの管路輸送
現1億2700万円 後1億2200万円 削500万円(500万円)
(事)南港と森之宮地区で実施の輸送管で各家庭からごみを焼却工場へ
《変》廃止 普通ごみ収集へ移行
《変》森之宮平成25年度、南港平成27年度廃止(削減額は平成26年度状況)
《変》民地内の輸送管等の設備撤去等の経費を最小限に抑える必要がある(撤去費用が莫大という話の裏返しと思われる)


◆市民利用施設の見直し(オリジナルはコレと詳細はコレ

〇いきいきエイジングセンター 廃止

〇大阪南港魚つり園      廃止

〇クラフトパーク       廃止を含めて検討

〇舞洲野外活動施設      廃止を含めて検討

〇大阪南港野鳥園       廃止を含めて検討

〇水の館ホール・陳列館ホール 廃止を含めて検討
(バーベキュー広場等を含む)

〇子育ていろいろ相談センター 現施設は廃止。地域の子ども・子育てプラザ等へ機能移転

〇愛光館(母子福祉センター) 現施設廃止で、区保健福祉センター等への機能移転や大阪府母子福祉センターとの統合を検討

〇総合生涯学習センター    地域の生涯学習ルームや区民センター、老人福祉センターなどへ機能移転後、受益者負担の引き上げを検討

〇市民学習センター      地域の生涯学習ルームや区民センター、老人福祉センターなどへ機能移転後、受益者負担の引き上げを検討

〇社会福祉研修・情報センター 大阪府社会福祉協議会の社会福祉研修センターとの統合を検討

〇芸術創造館         青少年センターとの統合、受益者負担の見直しを検討

〇社会福祉センター      使用料免除の見直しや有償貸付での民営化などを検討

〇リフレうりわり       施設の有償貸付での民営化などを検討

 青少年センター、こども文化センターなどは、府市統合本部で示されて方向性を踏まえ、局及び市改革プロジェクトチームで検討する。
 体育館、大阪プール、文化施設等は、府市統合本部で示された方向性に基づいて取組みを進める。
・・・としています。

 地域施設の市民交流センター、老人福祉センター、スポーツセンター、屋内プール、屋外プール、子ども・子育てプラザを上記の事業見直しと重複する部分が多いため、省略します。
 なお、「案」では、スポーツセンター、屋内プール、屋外プールについて、効率的な運営の検討のほか、区長が存廃の検討を行うとしていましたが、改革プランでは、老人福祉センター、子ども・子育てプラザについても、機能の再編に止まらず、区長が存廃の検討を行うとしています。
(改革プランへの掲載内容はコレと詳細はコレ


◆補助金の見直し(全体 6億9366万円に対する削減額3億5381万円)(オリジナルはコレ

シルバーボランティアセンター運営補助金
現281万5千円 後140万7千円 削140万8千円

指定老人憩いの家運営補助金
現255万円 後 廃止 削255万円

大阪ホームレス就業支援センター事業補助金
現450万円 後 廃止 削450万円

大阪市障害者職業能力開発訓練施設運営助成
現6266万3千円 後5519万9千円 削746万4千円

点字図書館運営補助金(盲人情報文化センター)
現6671万5千円 後6205万2千円 削466万3千円

大阪市精神障害者社会復帰施設運営補助金
現6803万4千円 後 廃止

家庭保育・ベビーセンター助成事業補助金
現9863万9千円 後 廃止 削9863万9千円

児童遊園運営助成金
現836万円 後412万円 削424万円

民間保育所賃料等補助金
現718万円 後 廃止 削718万円

学校法人に対する補助金
現 2650万円 後 廃止 削2560万円

大阪市PTA協議会運営補助金
現120万円 後 廃止 削120万円

(財)大阪市中小企業勤労福祉サービスセンター管理運営事業補助金
現5200万円 後 廃止 削5200万円

港湾労働者福利厚生事業補助金
現300万円 後 廃止 削300万円

住民参加による街づくりの促進のための助成
現50万円 後 廃止 削50万円

住宅地区改良事業等におけるまちづくり協議会助成
現2968万円 後21万円 削2947万円

男女共同参画推進にかかる地域女性団体活動補助金
現 335万4千円 後 261万6千円 削73万8千円

UNEP支援事業補助金(地球環境センター活動支援補助金)
現8666万1千円 後5706万8千円 削2959万3千円

大阪市ユースオーケストラ運営補助金
現184万円 後 廃止 削184万円

私立保育園連盟運営補助金
現1470万円 後 廃止 削1470万円

大阪市消費生活合理化協会運営補助金
現123万円 後 廃止 削123万円

各種学校に対する補助金
現 2750万円 後 廃止 削2760万円

大阪第一人権擁護委員協議会事業補助金
現230万円 後170万円 削60万円

大阪人権博物館運営費補助
現5132万3千円 後 廃止 削5132万3千円


(その他)
分担金 5件 1億1796万円のうち、2643万円を削減 (詳細はコレ
国関係法人等への会費等 50件 1134万円のうち、1134万円を削減 (詳細はコレ


これらの取組の結果として、市政改革プラン(案)の効果見込額は次の通り(オリジナルはコレ
市政改革プランの効果見込額.jpg

 なお、この効果見込額の各項目についての評価、及び掲載を省いた取組見込額についての問題点については、以前の記事「大阪市・市政改革プランの改革規模は1786億円?それとも500億円?」を参照ください。


・・・もし、この記事を気に入っていただけましたら、お勧め記事のまとめ目次から、他の記事もどうぞ。
   大まかに大阪都構想のことを知りたい方は、まとめブログをご覧ください。
posted by 結 at 03:15| Comment(0) | 市政 | 更新情報をチェックする

2012年08月28日

10ヶ月前の橋下市長の市長選での選挙演説を聴いてみた

 別の調べ物をしてる中で、YouTubeに橋下市長が、2011年11月の市長選の最中、街頭演説をしている動画を見つけたので、見るというか、聴いてみました。
 大阪都構想の説明をする内容で、いつもながらの名調子です。これを聴いて「大阪都構想のことがよく分かった。絶対にやるべきだ!」という人もいるだろうなと、まあ思います。

 内容は主に3つです。(元の演説内容はコチラ。YouTubeへもそちらからリンクを貼っています。)
(1)大阪府・大阪市の二重行政による無駄遣いを解消し、無駄が多過ぎる大阪市役所を徹底的に行政改革して、ダブついた職員も全部削る。そこで生み出したお金を、子ども達や、おじいちゃん、おばあちゃんたちの医療、福祉、教育にお金を回す。これが大阪都構想のひとつの目的。

(2)大阪も日本も、ヒト・モノ・カネがどんどんと逃げ出し、沈んでいってる。ヒト・モノ・カネが集まる都市はみんな1千万人以上の規模。260万人規模の大阪市では戦えない。大阪市役所、大阪府庁、まとめられるところは一つにまとめて、880万人の大都市で、世界からヒト・モノ・カネを呼び込む。これが大阪都構想の二番手の目的。

(3)いっぱい応援をして頂いているが、応援していただいていても、投票に行って頂けない方が少なくない。ぜひ、投票に行って票をください。


 さて、今聞くと、色々と引っかかりが出てきます。特に(1)が色々と変です。

 橋下市長は、市長就任後の2012年2月、2012年度の予算編成方針の説明で、「現役世代を強力にサポートするため、子育て、教育の充実、雇用の創出に力を入れるが、財源は天から降ってこない。市民に応分の負担をお願いする。」(元記事はコチラ)と言い出しました。

 市政改革プランの作成を打ち出した4月には、 「全国の自治体で税収が伸び悩んでいるのに、税金を使う方はバブルの絶頂期から変わっていない。特に大阪市のサービスは手厚く、税収が減ったのに、住民サービスに手をつけられていない。家計では、収入が伸び悩んでいる時は支出を絞り、ぜいたくを改める」(元記事はコチラ)と言い出しました。

 無駄を無くして、医療、福祉、教育を充実すると言ってたはずが、「財源は天から降ってこない」なんて無駄削減を訴えてたことなど無かったかのように、橋下市長の重点施策のために、他の住民サービスを廃止・削減すると言い出します。しかも「お金が足りない」と言い出し、新規施策のための事業費より、他の住民サービスの廃止・削減の事業費の方が、ずっと、多いのです。

 更に橋下市長は、「大阪市のサービスはバブル期のまま」とか「標準レベルに落とさせてください」とか、大阪市民の住民サービスの削減・廃止をまるで当たり前のことであるかのように、語っています。
 市政改革プランの中では、「現役世代重視」と高齢者向け施策の削減・廃止をまるで当然のように打ち出しますが、選挙の時には、高齢者向け施策も充実させると訴えていたのです。

 2012年7月、市政改革プランとして決まった住民サービスなどの削減・廃止は、次のものです。
大阪市の市政改革プランの施策・事業の見直し一覧

 橋下市長は、選挙の時に訴えていた、無駄の削減に失敗したのでしょうか?いえ、それも変なのです。
 もし、「選挙の時に訴えていたように無駄の削減で住民サービスの充実を図ろうとしたが、無駄の削減ができなかった」から、「住民サービスの削減・廃止に財源ねん出を求めた」のなら、時期がおかし過ぎます。

 橋下市長は、就任直後から、様々な施策を打ち出しましたが、それらは検討に着手したというだけで、「無駄の削減ができなかった」と判断をするとしたら、2年目、3年目になってからのはずです。
 橋下市長が、就任から2〜4ヶ月目、最初の予算編成で住民サービスの削減を打ち出したということは、無駄の削減で住民サービスの充実をするつもりなどなく、最初から住民サービスの削減・廃止のつもりだったということです。


 他にも、(1)の話には、その後の現実と食い違う点が少なくありません。
 二重行政で凄い無駄が出ていると強調するのですが、大阪府市統合本部で、大阪府・大阪市の類似事業の統合検討を行った結果は、随分と印象の異なるものです。(この内容は、また別の記事で取上げたいと思います。)

 ダブついた職員を削るという話も、結果はかなり微妙です。
 「大阪市、4年で職員半減」と打ち出しましたが、大半は、地下鉄、バス、市立病院、上下水道、ごみ収集、保育園・幼稚園などの民営化、独立法人化で、基本は人件費が委託料に置き換わるだけです。民営化、独立法人化で、予算が大幅に削減される印象を持つ方もいるかもしれませんが、そうでない事例もいっぱいありますから、結果を見ないと分かりません。
 そして純然たる人員削減は、「大阪市『4年で職員半減』 民営化など徹底、方針表明」の記事(元記事はコチラ)によると、21600人を19350人へ4年間で1割減。これは、大阪市のこれまでの人員削減の取り組みと比較すると、同程度かやや少ない水準です。


 (2)の大阪府・大阪市が統合され、大阪府が880万人規模で行政を行うようになれば、大阪はヒト・モノ・カネが世界から集まる都市になるという話は、府市統合が実現しないと、結果の検証はできません。
 でも、「260万人規模だとヒト・モノ・カネは逃げていくが、880万人規模だと、世界からヒト・モノ・カネが集まるようになる」と、根拠を示さず、決め付けで言ってるだけの話です。(1)の「無駄を無くして、医療・福祉・教育を充実させる」がほとんどデタラメだったことを思うと、あまり信用する気にもなりません。


 橋下市長は、選挙に勝ってきたから、自分が市民の意見を代表するのだとします。
 でも、選挙の時にマニフェストや演説で橋下市長が語ったことと、かけ離れた市政が行われていると感じる時、橋下市長は本当に市民の信任を得ていることになるのかな?と、疑問に思うことがあるのです。

(追記)
 橋下市長の市長選の時の選挙ビラも見つけたので、掲載しておきます。
大阪市長選挙の時の選挙ビラ.png


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posted by 結 at 20:28| Comment(0) | 市政 | 更新情報をチェックする