2012年12月19日

衆議院選2012 日本維新の会の大阪府での得票状況

 前回記事で、別の内容の記事予告をしましたが、選挙結果の話は、タイムリーにしたいので、衆議院選挙の結果の話を先にさせていただきます。
 ただ、維新の国政進出は、このブログでのテーマではないので、大阪府下での日本維新の会の得票状況が、過去の統一地方選や府知事選の得票状況と比較して、勢いを増しているのか、減じているのかという着目でのお話となります。

 選挙報道などを見ていると、日本維新の会は、大阪府以外へ大きく勢力を広げることはできなかったが、大阪府ではその勢いを見せたというのが、大方の評でしょうか。
 大阪府下19選挙区のうち、選挙協力で候補者を立てない5選挙区を除く14選挙区で、12勝2敗と、自民党が勢力を振るう他府県と比べると、異彩を放っています。

 2010年の大阪維新の会設立以降、大阪府内では、維新の会は、比較1位の支持を得ていますから、定数1の衆院選の選挙区でも強さを見せることは、予想されたことです。

 比較1位の支持は、比例の得票結果に確実に見て取ることができます。
 全国では、自民27.6%、維新20.3%、民主15.9%、公明11.4%に対して、大阪府では、維新35.9%、自民20.9%、公明14.5%、民主9.2%と、維新が明らかに比較1位の支持を得ていることが分かります。(大阪市内と市外で大きな差異はありません。)

 この35.9%という数字は、過去の選挙結果と比較してどうなのでしょうか?
 昨年の大阪府知事・市長ダブル選挙との比較は難しいので、昨年4月の統一地方選と比較をしてみましょう。

 このブログでは、以前の記事で、統一地方選で大阪維新の会が5割の議席数を獲得したことについて、次のように分析していました。
 「大阪市議選、堺市議選で、約3割の得票を得ていることから、積極的な支持票は3割で、定数1の選挙区が多い府議選では、候補者の選択肢が少ないくて4割の得票を得て、5割の議席数を獲得した。」と。
 中選挙区の大阪市議選、堺市議選で約3割の得票であれば、各政党を並べて好きな所へ投票できる比例の方法であれば、2割台後半の得票率だったと予想されます。
 統一地方選時の予想得票率2割台後半から、今回の比例選の得票率が約36%だったことを考えると、基礎的な得票率は、上げてきていると思われます。


 実践的な選挙結果としての、小選挙区の状況はどうなのでしょうか?
 新聞報道などでは、大阪府での維新の選挙区の得票率を30.6%と報じているのを見かけましたが、これは、選挙協力で維新が候補を立てなかった5つの選挙区を含んだ数字です。

 維新が候補を立てた14の選挙区のみで見ると、維新の得票率は40.4%に上ります。
 ただ、定数1の小選挙区での得票率と考えると、昨年の知事選や府議選の得票率と比較すると、少し物足りない数字なのです。

 昨年の知事選(投票率60.92%)で、松井知事は54.7%の得票を得ました。昨年の府議選(46.46%)でも、維新の会が候補者を立てた定数1の選挙区に限定すると54.2%を得ています。比較1位の支持を得ている維新は、定数1の選挙では圧倒的な結果を出してきたのです。
(ただし、府議選は定数1の選挙区で平均候補者数が2.5人に対して、今回の衆院選では、平均候補者数は4.6人ですから、候補者が多い分、多少割れたというのは、加味する必要があります。)
(今回の衆院選での府内投票率は、小選挙区58.37%でした。)

 維新の選挙区での平均40.4%の物足りない得票率は、少し影響を与えます。
 例えば、大阪市内の3選挙区に限ってみると、維新37.1%に対して、自民34.2%と、決して圧倒的な差とは言えなくなります。(事実、維新は3選挙区のうち、ひとつを落としました。)

 また、54.2%を得票した府議選の1人区では、維新が28選挙区中26選挙区で当選しただけでなく、20選挙区では2位と10%以上の差を付けて、当選しています。(ここでは、2位との差が10%未満を接戦、それ以上を楽勝と捉えます。)

 しかし、今回の衆院選選挙区では、維新は14選挙区中12選挙区で当選しましたが、2位と10%以上の差を付けての当選は、8選挙区に止まります。
 定数1という維新にとって得意な選挙でありながら、約半分の選挙区で接戦を演じたことになります。

 大阪府の選挙区での接戦は想定外だったのか、日本維新の会は、全国各地の候補者を支援するため、各地に張り付いている大阪府議、大阪市議、堺市議を、衆院選唯一の日曜日の9日と、終盤戦の13日以降、大阪に呼び戻し、大阪の公認候補の集中応援に追い込まれ、大阪以外の候補者からは「地方を捨てるのか」の声も出たようです。(記事1 記事2 記事3


 比例での35.9%という高い得票率と、選挙区での40.4%という物足りない得票率は、どのように考えればいいのでしょうか。

 ひとつ思いつくのは、「維新」の名前は浸透し、それなりの支持に繋がっているが、個々の候補者への投票にまで繋がらなかったという考え方です。
 でも、維新の会の選挙って、統一地方選にしても、府知事選にしても、候補者個人が十分に選挙区に浸透して票を入れてもらったというよりも、維新の看板で票を集める傾向が強いと思うので、今回だけ、維新の支持が個々の候補者への投票に繋がらなかったと考えるのは不自然です。

 もうひとつ思いつくのは「選挙区での得票は、過去の選挙と比べると、かなり落としていて、今回勢いのあった自民党の候補者に対し、最早圧倒的な優勢は保てず、かなりガチンコの勝負になっていた。比例の高い得票率は、選挙区では自民党へ投票した人が『比例は別にしておこう』と維新に入れ、やや実際の支持より高めの数字が出ている」という考え方もできます。


 いずれにしても、今回の選挙結果で、維新の会が大阪で、比較1位の支持を確保していることは、改めて確認できました。
 ただ、それが十分な支持で、再度、大阪市議選の臨めるだけの支持を確信できるのかな?は、よく注視をしていたいと思います。


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posted by 結 at 02:32| Comment(0) | その他 | 更新情報をチェックする
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