2011年11月06日

大阪都構想をひと言で言ってみる(その2)

 「もっと簡単に端的に」で、ツイッターに書いてたものの転載2回目です。
 問題点のみをつっこみ入れてる内容が多いので、筋立てて短く読みたい方は、まとめブログや立命館大学の村上弘教授の「大阪都構想 −メリット、デメリット、論点を考える−」をお勧めします。
 また、ちゃんと詳しくとご希望の方は、このブログの他の記事を参照ください。

 今回は、大阪都構想(各論)とその他です。
 なお、文章はツイート時とは、内容の補足などのため、一部編集しています。

〇特別区など

大阪市を30万人に分割したら、身近な行政課題は実現しやすくなるの?大阪市は大きいから、幅広い地域の代表間の合意は大変。でも合意できれば大きな財布のやり繰りなので実現しやすい。30万人の地域代表なら賛成の合意は大阪市全体より容易。でも賛成の後、小さな財布のやり繰りで何を止めて財源を捻出するかの合意は結構、困難。30万人の方が、身近な行政課題の実現が難しい可能性も十分あるかも

大阪市を特別区に分割すると、今までできなくて、新たにできるようになる行政サービスって何があるのかな?つまり、260万人では賛同されないけど、3区の30万人なら、身近な行政サービスを何か削っても、大多数の賛同が得られる行政サービスって、何だろう?わたしには思いつかないのだけど。
9月30日

キャストの橋下知事。大阪都後も合区しなくても構わないがとして(今の区の規模のままだと)「役所の組織がちっちゃくなるし、予算の規模もちっちゃくなる。自分で決めれる予算の規模がちっちゃくなるだけです」と説明。これって、大阪市を特別区に分割しても「役所の組織がちっちゃくなるし、予算の規模もちっちゃくなる。自分で決めれる予算の規模がちっちゃくなるだけ」って同じなんだけど、そこは説明はしないんだよね。デメリットだから

区役所予算〇億円しかないを例えてみた。「お父さんの小遣いは、たった3万円。独身男性だったら、18万円くらいは使ってますよ。もし30万円の給料を全部わたしに任せてくれたら、お父さんに18万円お渡しします。お父さんが、自分で18万円もの使い道を決められるようになる。素晴らしいと思いませんか。」
2011年5月1日(日) 22:47
お母さんや子どもの食費を、どうするのかですか?18万円で賄います。金額決定は、生活保護基準を下回らないように決めますから、大丈夫。国が生活できると保障している金額です。
差額の12万円は、わたしが社会のために、大切に使います。わたしの借金を減らすのも、みんなで豊かになるための立派な社会貢献です 。
2011年5月2日(月) 13:34

騙されちゃいけませんよ!生野区長予算は1億8千万円。同じ規模の市なら、380億円くらいの予算は持っている。大阪都ができたら、生野区民だけで使い道を決められる予算を「0円!」にします。(特別区は3区分の大きさなので、生野区民だけで使いみちを決められる予算はありません。)
2011年5月14日(土) 15:58

大阪市の区役所を例えるなら、色々な飲食チェーン店が入ったフードコートを思い浮かべる。個々の飲食チェーン店は、本部と一体で営業をするが、フードコートの支配人は、入居チェーン店を取りまとめて、魅力ある地域の拠点になるよう努力する
2011年7月19日(火) 17:48

フードコートが自由な店舗運営をできるようにと、入居してる飲食チェーン店全部にフランチャイズ契約を止めさせたとして、今までより魅力あるフードコートになるか、かなり疑問。飲食チェーンとしての良さと、地域に合せた店舗経営の両立が望ましいように思う

大阪市民で、ゴミ処理や水道配水や下水道や学校建設や地下鉄・市バスの地域交通や消防などが基礎自治体の業務で、維新の会の主張のように、区役所がもし基礎自治体であるべきなら、こんな業務を全部、区役所単位でやるって意味と理解できてる人は少ない気がする。理解できてたら「そんな細切れでやってどうすんねん」って声はもっとある

大阪市を特別区に分割して、30万人程度に小さくすれば、市民の意思が行政にストレートに反映されるようになるんです。・・・と主張する割りに、守口市長選で、橋下知事は人口15万人の守口市政をこき下ろす。なんか、矛盾してますね
2011年8月4日(木) 02:22

4月の選挙で、人口35万人の吹田市は、橋下知事は「大阪市に次ぐ、役人天国」とこきおろしてましたね。特別区が理想として目指す、30万人都市の吹田市なのに。まあ、橋下知事と対立する市は「悪政」で、橋下知事に協力する市は「善政」ってだけでしょうが
2011年8月4日(木) 02:32

能勢町議会 人口1万2千人のうち2千人の署名で求めた住民投票を否決 産経2011年4月23日
大阪市では、260万人規模では民意の反映ができず、30万人規模なら民意の反映が十分にできるという不思議な議論がある。より実証的に議論がなされることを望む
2011年4月23日(土) 13:35


〇広域行政など

橋下前知事は、大阪市が大阪水道企業団に参加しないと批判する。でも大阪水道企業団は府水道部の受け皿になっただけで、現在の参加市も浄水場を持つ市は、不足分の購入だけ。なぜ、自前の浄水場で市の需要を賄える大阪市が参加するのか。なぜ、大阪市だけ企業団参加で浄水場供出を求められるのか?
2011.11.05 19:39

橋下知事は、府市二重行政の無駄だと、水道事業を批判する。けれども、府市で合意した統合案を破棄して、統合効果など何も無い市町村への事業移管で、統合交渉に幕引きをしてしまったのは、大阪府だったと思う。
2011年8月2日(火) 19:11

水道事業の統合効果を本当に求めるなら、受水市町村の説得に失敗した段階で、再度白紙から協議を始めれば良かっただけ。それをせず、市町村への移管で投げ出してしまったのは、橋下知事
2011年8月3日(水) 13:03

大阪府下では、水道事業は企業団として市町村に移管済。だから市町村が水道事業をどうしようと、市町村の意思のはず。でも橋下知事は企業団に参加しない大阪市を批判する。水道事業の仕事と責任は移管しても、口出しはする訳だ。こんな権限移管なら府下市町村へ中核市なみに権限移管するなんてへっちゃら
2011年8月5日(金) 05:29

橋下知事・平松市長討論のテレビ放映で、水道統合交渉時、水道企業団の各市の調整に数ヶ月掛かったと橋下知事は語った。その時、大阪府・市がしてたのは、各市からの質問書への回答作成という各市への説得作業だ。大阪市を裏切りながら陰で企業団設立交渉を行った末、発表時に知事がしたのは大阪市への謝罪ではなく、責任転嫁
2011年9月11日(日) 00:01

財政難の中、鶴見緑地から新御堂まで繋ぐ高速道路建設に市民の身近な行政のための財源1千億円を投じると発表したら、市民は賛成するのだろうか?そんな公共工事より、もっと市民に必要な行政サービスはないか、厳しく問われるように思う。大阪都になったら、都知事が大局的見地で「市」財源1千億円を投じる判断をしてくれるらしい。府知事は府民を説得できればいいからね
2011年9月3日(土) 01:54

政令市制度の問題例として、高速道路・淀川左岸線延伸部が挙げられる。大阪市民の利便性だけを考えると少なくて、莫大な建設費が負えないが、大阪府全体なら合理性があるという。だから、大阪市がこういう権限を持つのは良くないという理屈。でもそれなら府が建設費を負担することで解決する。大阪府全体のことを考えて大阪市が費用負担して建設しろと求めるからこじれる。「利益の帰属するエリアの単位で費用を負担する」原則を曲げているからね。

高速道路・淀川左岸線延伸部の問題を、大阪都構想は、どのように解決するのだろうか。「大阪市民の財源の使いみちを、(大阪市民の利益と関係なく)大阪府が決められるようにする。そうすれば大阪府全体の利益は向上するそうだ。でもこれって、間違ってないかい?大阪市民は大阪市民の財源になる市税の他に、ちゃんと広域行政の財源になる府民税も払ってるんだよ

高速道路・淀川左岸線延伸部の問題は、わたしなら次のようにすればいいと思う。政令市域の公共事業を、府県が希望し、政令市が認めるなら(地方交付税上も含めて)府県の負担で行えるようにする。制度改正はいるかもしれないが、国、府県、政令市、誰も問題はないはず。本当に大阪都構想しか問題解決の方法がないのか、検討は尽くされてはいない

高速道路・淀川左岸線延伸部について、もし大阪府がやるにしても、財源の問題もあって大阪市より早く進められるか分からないという見解も大阪府にあるようだ。財政負担をしないから「大阪市にやれ」と言ってるだけなら、政令市の問題ではないような

橋下知事は関空アクセスにご執心だが、関空特急はるかの減便には興味がないようだ。はるかの利用が少ないのは高額な特急料金も原因のようなので、実現してもどんな料金になるか分からない関空リニアより、はるかの特急料金なしにする施策の方が、即効性があって、関空アクセスはずっと改善されると思うけど。在来線の改善では、大型公共事業ができないから、ダメなのかな?
10月11日

橋下知事は関空アクセスにご執心だが、現実の改善には繋がっていない。そうしている間にも、大阪市はJRの関空便が梅田経由するための工事を進めてたり、関空・京都間の私鉄割引切符の実現に協力してたりしてる。現実の行政って、こういう積み重ねなのだと思うけど。
10月11日

橋下知事は、大阪市の所為で、東京都のように私鉄各社の地下鉄への乗り入れが進まないと 批判する。でも、東京の地下鉄も都営と営団に分断され、乗り入れも無ければ、相互の路線も複雑怪奇に入り組み、けして褒められたものとは思わない
2011年7月18日(月) 16:05

橋下知事は、大阪市の所為で、東京都のように私鉄各社の地下鉄への乗り入れが進まないと 批判する。でも、北大阪急行、大阪モノレール、泉北高速などの大阪府出資の交通機関は、それぞれの路線が別会社になっていて、乗り入れもなければ、運賃の共通化もなく、府の交通機関では交通網としての体をなしていないことは、語らない
2011年7月18日(月) 16:25

橋下知事が、地下鉄の初乗り割引を笑い飛ばして、民営化したら恒久的に割引しますよと断言してた。地下鉄の初乗りは200円。確かに北大阪急行の初乗りは80円だが、大阪府の経営関与の大きい、泉北高速は180円で大阪モノレールは200円〜240円。自信満々に語るほど実績は出せてないように思うのだが
2011年7月24日(日) 18:26

橋下知事によると、今のままだと大阪は沈没だが、大阪都になれば世界の都市と肩を並べる都市になるのだという。でも、大阪がそんな都市になるために、何が必要で、大阪市から得る財源や権限で本当に足りるか、実証的な情報は知らない。かつて、関西国際空港ができれば関西は復活すると役所の計画書の中で書かれていたのと、同じに聞こえる
9月28日


〇大阪市・堺市以外の市町村

府下市町村へ与えるという「中核市なみの権限」と呼んでるものは業務分担の話で自治権じゃない。中学給食にしても、学力テスト発表にしても、市町村に権限を下ろした(または予定の)水道事業や教員人事権にしても、業務は市町村にさせて、介入しまくり。業務分担と、自治権は別と思った方がいい
2011年8月28日(日) 23:54

だから、面倒事押し付けたいだけだって。それで、好きな時だけ「大阪全体の方針だ、従え」とやれれば、知事は満足だから。仕事に対して交付金は出すだろうけど、「言うこと聞かないなら締めるぞ」とか、他にも市町村を締め上げる手は考えてると思うよ
2011年8月29日(月) 02:35

維新の会マニフェストで「域内自治体の適正規模化 適正規模を実現するよう、規模が過小な自治体については近隣自治体との合併をコーディネートする」だって。今までの例からして、かなり強引な合併圧力かけるんだろうね。関係しそうな市町村には、かなり大事だけど、あまり報道されて無いなぁ
2011.11.03 01:16


〇その他

大阪都構想って、大阪市や堺市の区割り以前の話として、大阪都に編入されて特別区になる市の範囲すら明確に示されていないんだよ
2011年5月7日(土) 20:58

大阪都構想はステップで、最終は関西州だというのだけど、大阪都になってから関西州に移行するとなると、特別区への予算配分って誰が決めるの?都庁から州庁へ移るのだとしたら、大阪市民・堺市民は、自分たちとかけ離れた所で予算を決めることになりそう。
だからね、大阪都になってから関西州を目指すと、制度的な矛盾が出てくると思う。関西州が最終なら、「大阪都は不要」ではなく「大阪都に移行してはいけない」んじゃないかな
2011年7月2日(土) 03:20

大阪維新の会の区民会議って、維新は市内を8〜9の特別区にすると言ってるのだから、その単位でやらないと、維新の主張する「区長公選制を体験して欲しい」とは懸け離れてるんじゃないかな?
2011年7月23日(土) 22:24

大阪府議会の協議会資料をつらつら見てて思ったこと。大阪市をあれこれと批判して「だから大阪都」ってしてるけど、都制度って関係ないような。他の政令市との比較で、大阪市を批判してるのだから、政令市のままでも、他の政令市なみはできるよね。都制度関係なくて、基本は市政改革で十分って話になるよ。
2011年9月3日(土) 06:06

橋下知事の話では、府県と業務の重なる政令市制度はダメだけど、中核市制度は望ましいんだって、ヘンだね。どちらも、かなりの部分の府県の業務を市が担当する制度なんだけど。結局、政令市は知事が欲しい業務を持ってて、そこへ手が出せないからダメ。中核市は、府でやりたくない業務を引き受けさせられるから望ましい。そういってるだけに聞こえる

「大阪府・市の協調が大事なのにうまく行かない」と散々言われるのに、「何故うまく行かないか、まずはちゃんと検証しよう」と言わず、「そこに山があるからだ」と進めようとしてるのが、不思議。メディアも認めてるのが不思議。うまく行かないなら、ちゃんと検証して対策を立てる。それが、一番、スピードもコストも優れてるだろうに

大阪都構想の疑問。4年後実現は住民投票までの期間も無理があるが、住民投票の翌年の都制移行なんてもっと無理。「府も市も一から作り直す」みたいなことを言ってるが、どんな継ぎはぎの体制も、どんな無駄な移行経費も構わないと思ってることが垣間見える
10月10日


〇更に、その他

大阪市民より、大阪「府」の統治機構づくりが大事な「大阪市長」なんていらない
10月23日

橋下知事が、大阪市長選に出馬するのに違和感があるのは、府知事としての気持ちのまま、大阪市長になるよってしてることかな。大阪市民のことを第一としないで、市政を行う市長だもんね。
10月22日

橋下維新の教育基本条例に不思議に思うことがある。府での論戦を聞いても、彼らも十分な根拠をもって主張しているのでは無いようだ。それなら彼らの主張にそって実施するとしても、モデル地域を設定して、結果検証をしながら進めていく種類のことに思える。何故か、自らの主張に実証的検証を徹底的に避けるように見える
9月25日

橋下知事に思うこと。住民に対して「わたしの意見こそ、住民全体を代表した意見だ。」と主張する首長って、かなり異常だよ。普通、首長が住民を代表した意見って、国や外部に向けて発信するもので、住民に向けるものじゃない。住民へは行政の長の責任を負って、語るものだと思うよ。
10月9日

橋下知事の府政を振り返る報道で、財政再建に取り組み歳出カットに励んだと報じられているが、税収がとてつもなく減少する中、府の歳出は減るどころか、増えてるんだけどな。少なくとも、事実はちゃんと報じないといけないと思うよ
10月22日

大阪府の歳出額は、橋下知事就任前の平成19年度3兆400億円に対し、平成22年度3兆2200億円(参考)と1800億円の増加。その間税収は19年度1兆4300億円から21年度1兆1500億円に大幅減。(参考
10月22日

橋下知事は、平成29年度には大阪府が財政健全化団体に転落(参考)だとしながら、財政再建策を示さないまま、府知事の職を辞そうとしている。これでどうやって、「財政再建に励んだ知事」と評価できるだろうか
10月22日

昨年9月の知事・市長意見交換会で、「行政で一番重要なものは?」という橋下知事の問いに、平松市長は「住民の幸福」と答え、橋下知事は「予算編成権」だとした。橋下知事によると、平松市長は行政への理解が足りないらしい。でも、市民にとってはどちらを答とする市長が良いのだろうか?


〇更に更に、その他

大阪都構想の結果どうなるか分からないが、やってみなければ何も変わらないという方へ。週末の競馬の最終レースに全財産を賭けることをお勧めする。良い結果か悪い結果かは分からないが、あなたの生活は必ず変わる。ただ、わたしをそんな賭けに巻き込まないで欲しい。
2011年8月5日(金) 06:13

大阪維新の会の方は「今のままでいいのか」と語る。でも私は「変わりたい」のじゃなく「幸せになりたい」のだ。どこへ行くか分からないままの「変わる」は、2年前でこりごりだ。どこへ行くのか見極めないまま、変化だけを誰かに託す、そんなことはしたくない。
2011年7月24日(日) 14:33

「政権交代」で沸いた前回衆議院選の時も、民主党の政権担当能力やマニフェストや財源の問題は指摘されていた。ただ「変わらなくてもいいのか」と突っ走っただけのことだ。橋下維新に指摘される点は多い。今は目を背けているだけで、それらの多くはきっと的外れということはない。
10月27日

小噺をひとつ。「ねぇ、あんた、そんなにうまい話ばかりって、騙されてや、しないかい。」「いやぁ、そう思って聞いたけど、『騙してなんかいない』って言ってたから、大丈夫だよ。」
2011年8月11日(木) 22:14


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posted by 結 at 21:45| Comment(0) | 概要 | 更新情報をチェックする
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