2010年12月23日

堺市長が、大阪都参加を躊躇う理由を知りたいな

 今年の10月から12月にかけて、堺市の竹山市長と橋下知事の間で、堺市を3都区に分割して大阪都の都区域とするかを巡り、議会発言、新聞へのコメントなどを通じて、何度か、意見の応酬がありました。

 要点としては、次のようなものです。
 橋下知事は、「基礎自治体は50万人規模が限界で、堺市は市としてはでかすぎる。小さな単位でないと、市民へのきめ細かいサービスはできない。」として、堺市も3分割して、大阪都の都区域に含めるべきだとしています。

 これに対して、堺市の竹山市長は次のように主張されています。

○大阪都への(都区域としての)参加は、堺市にとって明らかなメリットがない。
○大阪都構想の基本的制度論は、二重行政の解決に有効だが、堺市と府の間には二重行政は発生していない。
○府と大阪市の統合の成果を見せてもらうのが、先だ。

 竹山市長は、元大阪府の幹部職員で、橋下知事の強力なバックアップによって、堺市長になった方です。それだけに、橋下知事に最も近い立場の市長だと思っています。
 その竹山市長が、
○二重行政がない以上、大阪都へ参加する必要がないとしている。(このことは、「二重行政の解消以外のメリットを認めていないこと。」及び「大阪都への参加は、どちらでもいいことではなく、堺市にとってはマイナスになると捉えていること。」も示しているように思います。)
○大阪都参加にメリットがあるかどうかの検討のためには、(大阪市の平松市長が求めているような)具体的制度の「説明」だけではダメで、実施した結果を以って示すことを求めている。
 としていることは、とても重いと考えます。

 大阪都構想の具体的な制度設計を示そうとせず、今はとにかく変えるということだけを決めて、大阪都構想の内容は、選挙に勝ってから考えればいいとしている、大阪維新の会の市議さんや市議候補さんとは、(同じように市政に責任を負う立場なのに)大きな違いを感じます。

 堺市の竹山市長は、まだきちんと語ってはくれませんが、大阪都構想へ「市」が参加することは、無邪気に「まず、変えてみよう!」では済まない、市民に対してのデメリットが潜んでいるのかもしれません。
 竹山市長の振る舞いを見れば、そういうことに思いを巡らせることが、心配しすぎだとは思わないのです。


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posted by 結 at 03:05| Comment(2) | その他 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。いつも拝見いたしております。すごく勉強になるブログをありがとうございます。

私は堺市民ですが、おっしゃるとおり、昨年の堺市長選挙での当選の経緯からして、竹山市長は橋下知事に唯々諾々と従うしかないのではないかと考えていましたので、先日の竹山市長の発言には大変驚きました。そして、そのような立場にある竹山市長でさえそう発言せざるを得ないほど、堺市にとって大阪都構想はメリットがないばかりか、余りにもデメリットが大き過ぎると思います。

もし堺市が大阪市とともに大阪都になったとしても、大阪の中心がキタやミナミといった大阪市部であることに変わりはないでしょうから、堺に対して重点的に投資、整備されるとも思えません。
結局、堺市にとって大阪都構想というのは、大阪府や大阪市に比べてまだ良好な堺市の財政を吸収され、過去の借金の穴埋めに使われ、市域も分割され、指定市としての権限も奪われ、以前のような大阪市周辺の一衛星都市に逆戻りするだけで、百害あって一利なしと言っても過言ではないと思います。

そもそも、歴史的に見ても全く別の発展を遂げてきた堺市と大阪市を、ただ単に指定市であるからという理由だけで一緒にしてしまおうというのは、堺市民としては非常に大きな抵抗感があります。

府市の二重行政の解消という点でも、竹山市長のおっしゃるとおり、まだ指定市に移行して間もない堺市においては、二重行政はほぼ存在しないのではないでしょうか。

就任当初は橋下知事寄りの姿勢が目立ち、地下鉄四つ橋線延伸など的外れな発言もしていた竹山市長ですが、ここに来て堺市長としての自覚が深まったのか、あるいは当初からの思惑どおりだったのか、堺市乗っ取りをもくろむ橋下知事との距離を徐々に置き始めたようにも見えます。
堺市が大阪都に呑み込まれてしまわないよう、引き続き竹山市長には頑張っていただきたいところです。
長文失礼しました。
Posted by 牛石 at 2010年12月23日 16:43
牛石さんへ

 コメントありがとうございます。
 堺市のことはなかなか言及できませんが、それでなくても、文章が長いのでご容赦ください。問題点など、大半は大阪市と共通するので、少しでもお役に立てる記事があれば、幸いです。

 多分、大阪市民より堺市民の方が、都区への分割編入への抵抗感は強いと思います。堺市が、大阪都構想へ問題点を突きつける、発火点になってくれないかと、期待しています。

 府との二重行政については、捉え方です。施設などの重複は少ないと思いますが、都市計画や道路整備計画を府が一元的に行えない点は、政令市として大阪市と同じなので、あまり重点を掛けない方がいいと思います。二重行政があるなら、大阪都参加へ賛成な訳ではないと思いますし。
 竹山市長が、二重行政を理由に挙げたのは、橋下知事との関係上、大阪市との違いを強調できる理由が、その位しかなかったということだと思います。
 市民としては、二重行政より、もっと本質の問題点を見据えていく必要があるはずです。
Posted by 結 at 2010年12月25日 04:24
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