2010年08月20日

橋下知事は、「市長が高齢者全戸回れるのが適正な規模だ。」と語った

 えっと、余談です。
 産経新聞によると橋下知事は、「高齢者の所在不明問題について、『大阪市は高齢者の数が多すぎて全戸調査できないと聞いた。全戸調査できないのは基礎自治体でない。デカ過ぎる。平松市長が全戸回れるのが適正な規模だ』」と語ったそうです。

 大阪都構想を正当化するための発言とは思いますが、行政に携わる方の発言としては、かなり無責任でしょう。
 まず、単純なつっこみとしては、知事の基準で、「基礎自治体」に値する府下の自治体は、どこか、把握されているのでしょうか。

 でもって、本質の問題として、高齢者所在不明問題は、マスコミに取り上げられたのが高齢者というだけであって、本来、年齢なんて関係なく、住民基本台帳と住居実態に差異が出ているということで、これを行政(というか、住民基本台帳の担当)が、把握、是正できていないということなのだと思います。こんなことは、こんなニュース以前の話として、昨年、一昨年、ホームレスの問題が出ていた段階で分かってたことでしょう。(ホームレスの多くが、住居実態と住民基本台帳登録地が一致していないなんて、容易に想像がつくことで、そのような状況と、日々格闘されている、西成区役所の職員さんには、頭が下がります。)

 橋下知事は、大阪府知事として、どの市が住民基本台帳の全戸調査をやっていて、各市の住民基本台帳と現状の乖離がどの程度かを把握して、こういう発言をされているのでしょうかね。(大阪府には、各市町村の業務の状況を把握する部署が、ちゃんとあります。)
 単純な例として、住民基本台帳と住居実態の乖離がストレートに判明する市民税(府民税も徴収してるところですね。)の部署が、税の申告書などで、住民基本台帳がないのに課税をして、翌年度までに住民基本台帳の訂正をしていない市町村がどこかにないか、把握しているのでしょうか?(こんな当たり前の住民基本台帳の訂正もできない基礎自治体って、橋下知事の話からすれば、基礎自治体に値しないのでしょうね。)

 住居実態と住民基本台帳の乖離を把握、是正しきれない基礎自治体って、基礎自治体に値しないのかもしれません。(ただ、オートロックの新築賃貸マンションが10棟も建ったら、人口1〜2万人の市でも把握不能になるはずなので、基礎自治体に値するところがどれだけ残るのかは、疑問ですが。)
 でも、各市(政令市の大阪市は除くでもいいです。)のそんな状況も把握しない、広域自治体も、広域自治体に値するのでしょうか?

 大阪府としても、十分に重大な問題であるはずなのに、政争の具にするような発言が、とても腹立たしいです。


 追記です。
 高齢者所在不明の把握は、平均10万人で配置された区役所で困難だとしている話なので、大阪都になって、都区30万人になったら、更に困難になるって分かって言ってるのでしょうか?
 分かって言ってるのでしょうね。そんなことも、気付かれないだろうと思って。
posted by 結 at 06:01| Comment(0) | 基礎自治体業務 | 更新情報をチェックする
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