2010年07月18日

大阪府と大阪市の実績の比較も知りたいよね(その3)

 前回に続いて、次は地下鉄事業です。
 新聞の記事によると、地下鉄は、「広域的ネットワーク形成の視点が必要」だから、大阪府の事業であるべきということのようです。

 そこで根本的な疑問。大阪府が、「広域的ネットワーク形成の視点」を持ち、その中で大阪市の地下鉄事業を大切に思っているのならば、大阪市が地下鉄と私鉄各社との乗り入れで実現した、広範な交通網は、大阪府が構築しているはずではないのでしょうか?

 でも現実は、報告書で運営を不適格としている大阪市が、地下鉄・市バスによる広範で細密な交通網を構築し、報告書で運営がふさわしいとされた大阪府は、北大阪急行、泉北高速、大阪モノレールと、一部拠点間交通を作っただけです。
 しかも、北大阪急行など3社は、別々の会社で、株主の構成もバラバラなので、一体的な経営にすらなっていないのです。橋下知事が主張されてるのは、地下鉄の民営化ですから、このバラバラの3社体制を4社体制にするのが、「広域的ネットワーク形成の視点」に立った経営ということのようです。

 しかも、以前にも指摘しましたが、やっぱり「地下鉄」です。大阪市にとっては(たぶん、市民にとっても)、地下鉄と市バスは、一体の交通事業なのですが、「広域的視点」では、かなり見え方が違うようです。(市バス事業なんて、そんなに欲しいって、思わないってことなのでしょう。)

 このような現実を見ようとしない報告書(というか、行政的な態度)に、自分の住むまちのあり方を、託させられるのでしょうか。

 少し、議論の補足をすると、大阪市が、地下鉄のような都市基盤の整備ができたのは、大阪市が財源を独り占めにしてたからと、思われる方っているのでしょうか?
 ただ、少なくとも、この見方は、大阪府と大阪市の間には、成り立たないと思っています。

 以前の記事にも書きましたが、大阪市の税収が豊かなのは、大阪市内の法人の経済活動のお陰です。でも、大阪府も同じ法人(というか、ずっと幅広い法人)から、同様に税収を得ています。
 しかも、大阪市は、政令指定都市として、一般の市以上の(つまり、府が支出すべき項目の)支出をしますが、大阪府は、多大な税収をもたらす大阪市内に、(大阪市の支出が大きくなってる分)小さな支出しかしていないのです。
 財源的には、大阪府の方が(当然のこととして)大阪市より遥かに豊かですから、府営交通の現状は、交通網の整備に大阪市ほど熱心ではなかったとしか思えません。多分それが「広域的視点」の結果なのでしょう。

 あとは、病院事業を大阪府の事業であるべきとしていることについてですが、わたしは、この点に強い怒りを覚えます。
 その理由は、次の記事とさせていただきます。
posted by 結 at 18:36| Comment(0) | 広域行政 | 更新情報をチェックする
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