2010年05月20日

セカンド・ウィッシュ(その1)

 一番の願いは、大阪府と大阪市が協調しながら、大阪発展に向けた具体的な政策を実現していくことなのですが、それでも大阪都構想って話だと思うので、大阪市民の立場で、わたし自身の結論を整理したいと思います。

(1)大阪市の政令指定都市の権限とそれに関する事業や資産を、大阪府へ移譲すること(大阪市が、政令指定都市でなくなること)

 わたし自身は賛同しませんが、大阪市民に対して、メリットとデメリットをきちんと説明し、内容について理解されたうえであれば、大阪市民に(選挙などを通じて)判断を仰ぐのは、「あり」だと思います。
 ただし、この場合、関連する負債についても、大阪府が引き継ぐのは、当然です。

 わたし自身が賛同しないのは、これまでの大阪府政の成果を思い返す限り、(大阪府・市二重行政解消などの効果を考慮しても、)今の大阪市より、遥かにうまく広域行政をやってのけるとは期待できないからです。(橋下知事個人の才気だけに賭けて、行う種類の制度改革とも思いません。)
 それならば、今の行政レベルが確保できる方が、マシだと考えます。

(2)大阪市の行政資産を大阪府へ(無償で)提供すること

 大阪市民が、政令指定都市の広域行政の権限を、大阪府へ移譲すると判断した場合について、考えます。(広域行政権限を移譲しないなら、当然、この行政資産の提供なんてことも、ありませんから。)

 広域行政権限を大阪府へ移譲するなら、「大阪を発展させるための事業や資産」も、セットで移譲するべきと考えます。そうでなければ、広域行政の権限を移譲した成果が小さなものとなってしまいますし、対応として一貫したものとなりません。
 ただし、自治体間の事業・資産の移譲ですから、無償ではなく、正当な価格でもって、譲渡することが、必要です。

 基本の考え方は、こうだと思うのですが、個別の事例を考えると、様々な問題が出てくるので、広域行政権限の移譲をするかの判断と併せて、市民としてもひとつひとつの問題と向いあっていくことが必要となります。
 いくつかの例を挙げてみます。

 湾岸埋立地の市有地の移譲を求められたなら、市施設の廃止などの検討も含めつつ、できる限り対応するべきでしょう。(ただし、適正価格で。)

 地下鉄事業の移譲を求められた場合、毎年巨額の赤字を出すバス事業をどうするかを考える必要があります。
 府への移譲は、バス事業とのセットを条件とするか、赤字のバス事業だけでも市で抱え込むことにするか。
 ただ、どちらにしても、バス事業は、長期的には縮小となる覚悟をする必要があります。

 ゴミ処理事業の移譲を求められた場合、どう考えるのがよいでしょうか?
 ゴミ処理は、基礎自治体業務で、大阪の成長のための事業と、直接に関係するようには思えません。それでも、大阪府が移譲を求めることは、十分考えられると思います。理由としては、(大阪市以外でも)ゴミ処理に困っている市は多いため、ゴミ処理施設を広域的に有効活用を図るということを名目として、大阪府が各市への影響力を強めるツールとなると考えることができるからです。

 ただ、ゴミ処理施設を広域的に有効活用するとは、大阪市から見れば、他市のゴミ処理を受け入れるということです。
 地域の住民とすれば、なかなか受け入れがたいことでしょうし、「大阪を発展させるためのもの」ともいえないので、断るべきといえます。(もし、施設の有効活用のために、他市のゴミ処理を受け入れるなら、大阪市が直接交渉する方が、地域住民への配慮などの点で良いはずです。)

 ただ、ここで加えて考える必要があるのは、大阪市のゴミ処理事業がうまく行っている、ひとつの理由として、ゴミの焼却灰の最終処分場に、大阪湾(の埋め立て用海域)が使用できるからです。
 広域行政権限である港湾の権限を大阪府に移譲する訳ですから、その影響もよく考える必要が出てきます。

 こんな風に、事業・資産のひとつひとつに、どうすべきかをよく考えることが必要です。(大阪市役所が反対する中、それを飛ばして市民が判断するとは、そういうことです。誰も、市民の立場での整理はしてくれません。)

 (その2)・・・に続きます。


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posted by 結 at 23:57| Comment(0) | 結論 | 更新情報をチェックする
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