2010年05月15日

なぜ、大阪市分割なのか?(その1)

 前回までの大阪市分割結果の予想は、随分と暗いものになってしまいましたが、わたしが思いついた要素を整理しただけなので、それなりに外れると思います。
 でも、大阪市分割は、(既存のいろいろを背負い込むにせよ)白紙なだけに「様々な可能性」こそありますが、ずいぶんと危うい点もありそうで、下にセーフティーネットはなさそうです。

 では、なぜ、大阪市分割なのでしょうか?
 大阪府への広域行政権限の集約(府・市二重行政の解消と呼ばれているものも含みます。)には、大阪市と堺市が政令指定都市でなくなり、一般の市になれば、よいだけのことです。
 法的にも、この方が、現行法でできるはずです。

 橋下知事の話としても、「大阪府への広域行政権限の集約」については、それなりに話として響くのですが、大阪市分割についての「市の人口が50万人を超えると、市長は個々の市民の声が聞けないと聞いた。」とか、「大阪市は、8つの基礎自治体になって、それぞれ行政を競い合った方がよくなる。」とか、「区長は、自分たちで選びましょう。」とか、「どんな基礎自治体になるかは、東京都の特別区をみてもらえばいい。」とか、といった話を聞いていると、ただひたすらに、大阪市を分割したいだけで、後付の理由を聞いている気持ちになってしまいます。

 橋下知事の地方分権についての考え方は、かなり首尾一貫していると思っています。
 地方のことは、地方が考えればいい。地方分権の結果、その地域を良くするも、悪くするも、そこに住む住人次第だ。
 ですから、大阪市の分割を主張しても、新たな基礎自治体の具体的な姿は描かない。それは、そこに住む市民が、それぞれに決めていくことだから。首尾一貫しています。

 その中で、ひとつ整合していないのが、大阪市の分割です。
 その延長で考えれば、市民が大阪市を分割したいと考えているなら、市民の中から出てくる意見として、議論がなされればいいはずです。
 少なくとも、市民に大阪市分割の声などない中で、外部から介入して、実現しようとすることではないはずなのです。
 この点が整合していないため、大阪市分割は強く主張しますが、分割後の基礎自治体の具体像は描かず、「後は野となれ」的に見えてしまうような不整合が出ているように思います。

 そうであってなお、なぜ、大阪市分割なのか、次回は、その理由を考えてみたいと思います。


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posted by 結 at 15:18| Comment(0) | 基礎自治体業務 | 更新情報をチェックする
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