2010年05月13日

大阪市分割後の8市の財政はどうなるか

 大阪市分割後の8市が、基礎自治体業務について、現在の市民サービスを維持しようとすれば、中ノ島の市役所で行っている業務を各市で行ったり、スケールメリットが失われたりすることで、予算の増額が必要になると思われます。
 どのくらいの規模になるかは分かりませんが、1割増でも8市計で年間1000億円以上になりますから、かなりのものです。

 では、収入はどうなるのでしょうか。
 政令指定都市でなくなることで、収入減になる部分がありますが、これは仕事も府に移っているので、考えないことにします。

 他に分かっていることといえば、法人市民税と固定資産税を都税(府税)に移すことです。(税の性格や東京都の例を考えれば、都市計画税と事業所税も都税に移すことになると思いますが、今は考慮しないことにします。)
 この2つの税で大阪市の市税収入の6割を占めるので、そのまま無くなるとなると大変なのですが、東京都の例をみると一定割合(東京都でいうと55%)を、徴収後に各市(都区)へ配分することになります。
 この影響を考えてみます。

 東京都にならって、2税の収入の55%を各市(都区)へ配分するとします。何を基準に配分するか分かりませんので、各市の人口比で5割、面積比で5割を配分するとして、試算してみました。

        2税の税収   構成比  人口     面積
大阪市    4240億円  64%  253万人  221平方キロ
他の10市  2403億円  36%  294万人  436平方キロ

        配分額       増減
大阪市    1460億円  −2780億円
他の10市  2194億円   −209億円

大阪府    2990億円

 2税の収入の6割以上が大阪市からですが、全体の45%を先に大阪府の収入にしてしまううえに、人口・面積共に大阪市以外の10市計の方が大きいので、大阪市への配分は、55%のうちの4割、2税の収入の22%に止まります。
 大阪市分割後の8市の減収額は、2780億円に達します。

 ただ、わたしは、各市へ配分する割合は、55%より多いと考えています。
 理由としては、大阪維新の会の政策で、都区は東京都の特別区より財源を有する基礎自治体であるとしていること。もうひとつは、55%の配分では大阪市以外10市が、−209億円のマイナスですが、内訳では7市がマイナスになってしまい、このままでは、参加への賛同を得にくいことです。
 70%を各市(都区)へ配分するとして、同じように試算した結果は、次のとおりです。

        配分額       増減
大阪市    1859億円  −2382億円
他の10市  2792億円    389億円

大阪府    1993億円

 これでもまだ、大阪市以外10市中4市がマイナスですが、減収幅も小さくなっているので、手の打ち方はあるのかなと考えます。勿論、プラスになる6市は、ホクホクです。
 大阪府の収入は、約2000億円になってしまいますが、今まで各市の税収だったところから、これだけの追加収入を得るのですから、十分大きいです。(大阪府の20年度の税収は、全部で1兆2800億円)

 大阪市分割後の8市の減収額は、55%配分の場合で2780億円、70%配分の場合で2382億円です。20年度の大阪市の市税収入全部で、6708億円ですから、55%配分で41%、70%配分でも36%の税収が失われることになります。


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posted by 結 at 01:44| Comment(0) | 基礎自治体業務 | 更新情報をチェックする
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