2010年05月03日

大阪市の広域行政を大阪府に任せたいかを考えてみる

 大阪市の広域行政を大阪府に任せるということを、具体例を出しながら、考えてみます。

 例として、大阪市の地下鉄・市バスの交通事業を考えます。
 交通事業は、政令指定都市の特別な権限でなく、一般的な市も行う事業ですが、(また、橋下知事は交通事業の民営化を提言していますが、)地下鉄延伸や新線の話を色々されているようなので、橋下知事が重要な戦略ツールとして大阪府への移譲を考えているのかなと、例にしてみます。

 大阪市の交通事業は、地下鉄新線の開発などで、7000億円の負債を抱えながらも、近年は年間200億円程度の利益を上げていて、公営交通機関としては、かなり優秀です。ただ、利益の大半を、御堂筋線で稼ぎ出し、地下鉄の他線、市バスの赤字を支えているという、歪な利益構造もあります。
 大阪市が地下鉄延伸を行うとすると、財政難で中止した今里筋線の東住吉への延伸で、大阪市南東部の地下鉄空白地域の解消ですが、今里筋線の現開業部分だけで、2700億円かかっており、延伸には1300億円必要となる見込みで、当面着手の見込みはなしです。

 大阪府へ移譲された場合、橋下知事からは、四ツ橋線の堺市延伸やなにわ筋線新設など色々提案されており、西部湾岸地区の活性化などをにらみ、いくつもは無理でも、1ヶ所程度は新線、延伸に、取り組むことが考えられます。また、伊丹空港廃港問題で、箕面市の説得に北大阪急行(=御堂筋線)の箕面市延伸を提案していますから、北大阪急行電鉄の態度によっては、大阪市交通事業による延伸もあるのかもしれません。知事が変わったら、どうなるかは分かりませんが、大胆な手を期待したいという思いはあります。

 また、大阪市の交通事業を、大阪府の立場から見た場合、当然のことながら、大阪市内に偏っています。路線の新設や変更の容易なバス事業について、府下の交通インフラの底上げのため再編し、府下の交通網が行き届くようにすることが考えられます。
 また、バス事業は赤字であり、地下鉄の新線・延伸などの余力を確保するため、圧縮方向での検討も併せて考えられます。

 このことは裏返しでいうと、大阪市内のバス路線は、それなりに廃止される可能性を考慮する必要があるということです。
 此花区の住人の立場で、よく利用するバス路線が廃止の検討がされているらしいと聞いたとしましょう。

 よく利用するバス路線が廃止されるのは、利用者は当然反対です。
 現状であれば、その声を有効に大阪市に届けるには、市会議員に訴えて、住民としての思いを届けてもらうことになります。
 此花区全体の思いとして、此花区選出の市会議員全員が動いたとして、3名です。大阪市議会89名のうちの3名、かなり頑張ってもらわないといけません。

 大阪府へ移譲された後で考えると、此花区選出の府会議員は1名です。大阪府議会112名のうちの1名、区を代表して頑張って活動していただけると思いますが、やっぱり届く声は、細くなってしまうことは否めません。

 大阪市の広域行政を大阪府へ任せたいか、大阪市にそのまま、やってもらった方がいいか。
 やっぱり一長一短があって、何に重きを置くかで、意見も変わってきます。それだけに、じっくりと考えたいところです。


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posted by 結 at 21:27| Comment(0) | 広域行政 | 更新情報をチェックする
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