2010年04月27日

白紙委任になってしまうなぁと思う、もうひとつのこと

 大阪都を作って、広域行政の権限を府知事に集中させるというのは分かったけど、それを使ってどんな政策をして「元気な大阪」を作るのか分からないのじゃ、白紙委任を求められてるみたいだよねというのが、前回の話。

 でも、それを考えてる時に、もうひとつ大事な点が白紙委任になっちゃうなぁと気がつきました。大阪市を解体して作る新市(都区)と大阪府(都)との、権限や財源や資産などの配分です。

 橋下知事が打ち出してる「法人の市民税と固定資産税(多分、都市計画税も。)を、都税にする。」なんて、今の大阪市からしても、分割してできる新市(都区)からしても、とんでもないことじゃないですか。
 どの位とんでもないかというと、大阪市の税収を調べてみたのですが、平成20年度決算額で、全部の税収が6700億円、このうち、都税にするという法人の市民税、固定資産税、都市計画税の合計額が4785億円で70%以上になります。新市(都区)の主な税になる個人の市民税は、1400億円で20%程度に過ぎません。

 市と府が交渉をしているなら、市から「せめて、固定資産税は都区の税収として残せ。」とか、「新たに都税になる法人の市民税などは、全額を都区に配分すると明文化しろ。」とか要求するところですが、交渉すらしてない訳ですから、府の役人さんが都合のいいように制度設計すれば良い訳です。府が必要な財源は、いくらでも引き出せるように。

 例えば、こんなのも例になります。
 経済特区構想で名前の挙がっている夢洲・咲洲などの埋立地(の市有地)は、大阪市が大阪市の税や借金を投入して作ったものですが、都区のものになんてしてくれませんよね。多分、都の所有にしてしまいます。では、その建設のために作った借金は、きちんと府の財源で負ってくれるでしょうか。
 それとも、都区に配分する税収から、先に引き抜いて返済しちゃえとか。わたしが、府の役人さんだったら、自由に制度設計できるのですから、そうします。

 こんな府と市の綱引きなんて、どうでもいいことでしょうか。
 でも、市民として、何か政策を実現して欲しいと、お願いにいくとしたら、そのほとんどは、新市(都区)です。そんな時に、「必要性は十分理解できるのですが、予算が厳しくてできないのです。」といった言葉は、やはりできるだけ聞きたくないです。
 小さな例ですが、駅前の駐輪場整備をお願いに行った時、駅前近くの空き地が都有地であるより、都区有地の方が、多分早く実現できると思うのです。

 こんな細かなこと、選挙で民意を反映するなんてできません。
 府と市が綱引きをやって、ちょうどいい塩梅になるのがいいのですが、そんな手続きは取られそうにありません。
 府の役人さんが、府に都合のいい制度設計をしないように、そして、そんな細かなところまで、橋下知事の目が行き届いているように、ただ、祈るだけです。

 PSです。
 府にだけ、都合のいい、財源などの制度設計をして、大阪市・堺市以外の9市の市長さんが、納得するかという点についてですが、「大阪市・堺市以外の市有財産は、全て区の所有にして、手を出さない。」「都税の配分前に府が引き抜いても、大阪市からの税のあがりが大きいから、大阪市・堺市以外の収入は、ちゃんと増える見込みですよ。」とか、説明したとしたら、大丈夫なのでしょうね、きっと。


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posted by 結 at 00:39| Comment(0) | 概要 | 更新情報をチェックする
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